ソフトバンクグループは5日、英ARM Holdings plc(以下、ARM)の買収提案に関するスキームオブアレンジメントの効力が発生し、同社及び同社の完全子会社がARMの発行済株式及び発行予定株式全部を保有するに至ったと発表した。すなわち、ARM買収手続きが完了し、同社が完全子会社となった。
今回の買収案件において、同社は総額約240億ポンド(約3.3兆円)の現金でARMの発行済株式及び発行予定株式全部を取得した。
この取引完了に伴い、6日(グリニッジ標準時)付で、ARMはロンドン証券取引所における上場を廃止し、非上場会社になる。ARMの業績は5日以降、ソフトバンクグループの連結財務諸表に取り込まれることになる。
ARMのアーキテクチャを採用したCPUは今では、特にAndroidスマートフォン、タブレット等のモバイルデバイスの主要市場では事実上の独占状況にあり、それはARMアーキテクチャを採用したQualcommのSnapdragonシリーズなどがAndroid端末の主要機種で標準採用されていることからも分かると思う。
実際にはQualcomm以外にも多くのメーカーがARMのアーキテクチャを採用しており、モバイルデバイスにおける基幹企業の一つとなっている。
今後はIoT市場も大きく成長することが容易に予想できるだけに、ソフトバンクグループがARMを買収し、モバイルデバイスの基幹企業をグループ企業としたことは非常に大きな意味を持つはずだ。
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