<▲図:ZenFone 3 Deluxe> |
発表会の最後に紹介された画像で「ZenFone 3 Ultra」も写っていたのが、Ultraについては後発での発売の予定ということで、発表会の時点では詳細は不明だった。そのため、発表会後に用意されたプレス向けのタッチ&トライ会場でもUltraだけは電源を入れられない端末の展示だけにとどまっていた。個人的には6万円を切って発売してもらいたいところ。
<▲図:ZenFone 3 Ultraを持つ島田純氏> |
さて、今回、最も注目だったのはDeluxeだったが、その価格は5.7インチモデルで89,800円とやや高い。この価格であれば、「iPhone 7」を買った方がいいんじゃないか? という気さえしてきてしまう。
<▲図:ZenFone 3とZenFone 3 Deluxe> |
しかし、このDeluxeのポテンシャルは現時点では極めて優れている。搭載メモリは上位モデルでは実に6GB。今の一般的なAndroidスマートフォンは3GBを搭載するようになってきたが、その2倍だ。多くのアプリを使ったりしても、スピードが落ちずに快適そうだ。ストレージも256GBになる。
しかし、この価格ではこの機種が馬鹿売れすることはなさそうだ。
Deluxeには5.5インチモデルもあり、こちらはメモリ4GBでストレージ64GB。価格は55,800円だ。こちらのスペックは他と比べてあまり飛躍的に高いわけではないが、価格もそれなりという感じ。
正直、このDeluxeに関しては、普通の人なら5.5インチを選ぶだろう。しかし、先ほども言ったように、このDeluxe 5.5インチモデルはあまり際だった点がなく、Deluxeを選ぶ理由がやや弱く感じる。となると、無印でいいのかもしれない。
現時点ではメモリ3GBと4GBもそれほど大きなメリットではなく(まあ、メモリ中心な話に過ぎるのだが)、このモデルを選択する理由が強くない。インパクトが強くないのだ。5.7インチは高すぎ、5.5インチはインパクトが弱い。それではどうなる? という感じだ。
無印のZenFone 3は、光学手ブレ補正搭載などもあり、カメラ機能で進化している。しかし、これもインパクトは? といえばあまり強くない。しかし、39,800円なのでコスパ的にはアリかとも思う。
ほんの数ヶ月前、6月に台湾で初めて見たときには強烈なインパクトを感じたZenFone 3 Deluxeなのだが、価格などとのバランスと時の流れで、それほどインパクトを感じないものになってしまった。
まるで「夏の恋が秋に冷めてしまった」かのようだ。
それだけ、現在の市場の戦いは激しいということでもある。
しかし、ZenFone 3 Ultraが6万円を切って登場すれば、それなりのインパクトを感じるのかもしれない。ある程度、安価な端末で大画面はないので、アイデンティティはある。アイデンティティのある端末を作らないとこれからの市場で生き残るのは難しい気がする。
【参考リンク】
・ASUS公式オンラインショップ「ASUS Shop」
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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