<▲図:Android 7.0 Nougatが登場!> |
Android 7.0 Nougatのソースコードは公開済みで、端末への提供も「Nexus」シリーズに順次行われる予定。
具体的にはスマートフォンでは「Nexus 5X」「Nexus 6」「Nexus 6P」「Nexus 9」の4機種と「Android One」のスマートフォン「General Mobile 4G」の1機種、タブレットの「Pixel C」、メディアプレーヤーの「Nexus Player」の計7機種への配信が現時点では明らかになっている。
他にもAndroidのベータプログラムに登録している端末にもアップデートが配信される。
Android 7.0 Nougatでは、誰にでも分かりやすい、比較的大きな特徴的機能が新たに導入されている。それはVRモードや画面分割ができるマルチウィンドウ機能だ。
<▲図:画面分割機能が使えるように!> |
スマートフォンと組み立て式の簡易的なVRゴーグルを使ったVR体験コンテンツが広がりつつある中、AndroidはAndroid 7.0 NougatでVRプラットフォームの「Daydream」をサポートする。Android 6.0以下のバージョンのスマートフォンでも、VRゴーグルを使って、VRをコンテンツを楽しむことはできるが、Daydreamではよりリッチな体験が可能だ。
Daydreamは今春開催されたGoogleの開発者向けイベント「Google I/O 2016」で発表されたVRプラットフォームで、スマートフォンを使ってのVR体験を向上させるもの。Googleは組み立て式のVRゴーグル「Cardboard」を発表し、それを元にした同種の製品も数多く登場し、手軽なVR市場の形成に貢献したが、本格的なVRプラットフォームと比べると簡素なものだった。それをDaydreamは改善する。
Daydreamはスマートフォン、ヘッドセット及びコントローラー、そしてアプリから構成されるプラットフォームで、スマートフォンに関しては、Daydream対応のものは「Daydream-Ready」とされ、要件を満たしたものかどうかをユーザーも容易に確認できるようになる。今回のAndroid 7.0ではOSとしてDaydreamに対応する。要件は他にもセンサー、ディスプレイ、SoCなどハードウェア仕様面でも定義される。
具体的にDaydream-ReadyのAndroid 7.0では「VRモード」と呼ばれるVR専用モードが搭載され、VRコンテンツをVRゴーグルで楽しんでいる最中でも通話やメール、SNSの通知などを分かりやすく確認できるようUIが開発されたほか、VRコンテンツの体験自体も精度が上がる。特にグラフィック描画のレイテンシは20ms以下となり、本格的なゲームでもプレイしやすくなるはずだ。
<▲図:Daydreamは対応スマートフォン、ゴーグル、コントローラー、アプリで構成され、体験できる> |
同じくDaydream対応VRゴーグル、コントローラー、そして対応アプリも登場する予定だ。
Daydream対応ゲームをコントローラーでプレイするイメージは下の動画が参考になる。
You can do some pretty awesome things with the Daydream controller. #IO16https://t.co/GMKIrNbPYS— Google (@google) 2016年5月18日
また、グラフィック面では高画質の3Dグラフィックスを実現するため「Vulkan」もサポートする。
マルチウィンドウ機能に関しては、これまでもスマートフォンメーカーが独自実装していたものもあるが、Android 7.0 NougatからはOSレベルで標準搭載される。2つのアプリを画面を分割して同時に使うことができるので、動画を視聴しながらメールをチェックしたり、といったことが手軽にできるようになる。
通知機能も高機能化され、通知パネルからより複雑な操作ができるようになる。
Android 6.0から加わった省電力機能の「Doze Mode」も進化し、より電力消費を抑えた駆動が可能だ。
【情報元、参考リンク】
・Android Developers Blog/Taking the final wrapper off of Android 7.0 Nougat