トヨタ自動車(以下、トヨタ)とKDDIは2日、「つながるクルマ」に必要な車載用の通信機(データ・コミュニケーション・モジュール、以下「DCM」)とクラウド間の通信において高品質で安定した通信を確保するために、従来のローミングサービス等に依存しない、グローバル通信プラットフォームの構築を推進すると発表した。
自動車とインターネットサービスの連携に関しては、今後急速に進むものと見られている。自動運転技術の研究開発も進んでいる状況で、なおさら通信に関する技術開発やプラットフォーム、サービスの開発が重要性を増してきている。
自動車向けのコンピューター技術開発は近年では米Googleや米Appleらも取り組んでおり、将来的にどの企業がスタンダードなプラットフォーマーとなるのか、現時点ではまだ見えていないし、いわゆる自動車の「つながる化」と言っても、その考え方や検討されている機能やサービスも各社各様。しかし、この分野への各業界からの関心が強まっていることは確かだ。
トヨタは、自動車の「つながる化」を推進するため、現在は国・地域で仕様が異なっているDCMを、2019年までにグローバルで共通化することを考えており、2020年までに日本・米国市場で販売されるほぼ全ての乗用車への搭載を予定している。
今回構築するグローバル通信プラットフォームは、グローバル共通DCMを搭載した車両の位置情報から、国・地域ごとに選定した通信事業者への自動的な接続・切替と、通信状態の監視を統合的に行うもの。
通信の接続・切替はローミングに依存せず、DCMに内蔵されたSIMの設定情報を通信による書き換えによって行うことで、選定した通信事業者への直接接続が可能となる。
企画・設計はトヨタとKDDIが共同で行い、開発・運用はKDDIが行う。また、各国における通信回線は、KDDIが有する600以上の海外通信事業者との関係を生かし、トヨタとKDDIが共同で選定・調達し、通信プラットフォームに組み入れていくということだ。
【情報元、参考リンク】
・KDDI/プレスリリース
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