<▲図:「天気予報連動型リチウムイオン電池制御」のイメージ> |
これまで、グリーン基地局で使うリチウムイオン電池は、停電時の通信確保用(バックアップ容量)と、ソーラー発電による通常時の充放電用(サイクル容量)の2つの構成で使用されていて、停電時には24時間程度のバックアップ容量を確保するためにバックアップ容量の比率を80%に固定して運用してきたという。
そのバックアップ容量とサイクル容量の比率を80%などに固定することなく、天気予報の情報を基に、柔軟に変更して自動運用する技術が今回実験されたものだ。
この技術は2つのモードから構成される。
「日照制御モード」と「自立・復活運転モード」で、前者は、午後6時の時点でバックアップ容量の比率を翌日のソーラー発電量の推計に応じて、80%の固定ではなく、40-80%の間で柔軟に自動運用することで、サイクル容量の充放電の損失を最小限にする。後者は、台風や大雨などの災害が予報される際、バックアップ容量の比率を100%に引き上げ、停電時の商用電力の喪失において、ソーラー発電と蓄電池による長時間の自立運転とソーラー発電のみの復活運転を実現する。
この技術の実証実験では、従来のグリーン基地局の状態と比べ、「日照制御モード」では商用電力を10%削減することに成功し、「自立・復活運転モード」では、停電時に2倍以上の約63時間の運転が可能になることが確認されたという。
<▲図:グリーン基地局の設置場所> |
<▲図:グリーン基地局の一例(左が北海道、右が群馬県)> |
【情報元、参考リンク】
・NTTドコモ/プレスリリース