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【取材レポート】LTEに対応したAndroidガラケー「GRATINA 4G」【au2016春モデル】

KDDIは12日に都内でauの新商品発表会を開催し、今春向けの新製品4機種を発表した。他にも既存機種の新色(Xperia Z5とBASIO)や学割サービスなども詳細を明らかにした。本記事では新商品の一つである「GRATINA 4G」(京セラ製)を紹介したい。

GRATINA 4G

GRATINA 4GはOSにAndroidを採用したフィーチャーフォン(通称「ガラケー」)。Androidを搭載しながらスマートフォンではなく、ガラケースタイルの機種で、Google Playは利用できない。

Androidガラケーはシャープや富士通も作っているが、モデルチェンジしながら徐々に進化を遂げていっている。今回のGRATINA 4Gも、au 4G LTE、VoLTEに対応し、「au シェアリンク」もサポートしたり、Wi-Fiテザリングも利用できるなど、いくつかの点で魅力を感じる。発売時期は2月下旬の予定だ。

auにおいてはAndroidガラケーは3機種目。シャープの「AQUOS K SHF31」「AQUOS K SHF32」に続くモデルだ。ちなみにauではAndroidガラケーのことを「ガラホ」と呼んでいる。

カラーバリエーションは4色。左から順にグリーン、ピンク、ホワイト、ブラック。


カラーバリエーションはグリーン、ピンク、ホワイト、ブラックの4色で、前面と背面でカラーを変えたツートンカラー仕様で、ポップな印象を与えるデザインとなっている。閉じた時はサブディスプレイで電波状態、バッテリー残量、日付、時刻などを確認できる。

サブディスプレイで時刻などを確認できる。視認性が良いと紹介されたが、そこまででもない。
近づけないとよく見えない印象だ。

スタイルは一般的な折りたたみ型で、ワンプッシュオープンやディスプレイ部分の回転といったギミックはなく、非常にシンプルな構造だ。角は丸みを帯びた形状になっているので、持ちやすく手にやさしい。

折りたたみ型で、表と裏でカラーが異なるツートンカラーデザイン。

完全に開いた状態。

メインディスプレイは約3.4インチサイズで解像度が854×480ドット。

メインディスプレイは約3.4インチ、854×480ドットの液晶だ。

京セラ製端末なので、音声通話時に耳を当てる部分に受話口(通話用のスピーカー)はなく、ディスプレイ面のどこに耳を当ててもいい。上の写真をご覧頂けばわかるが、受話口がない。「スマートソニックレシーバー」という、ディスプレイを振動させて音を伝える技術を使い、クリアな音声通話ができる。この機能は京セラ端末では標準装備なので、特筆すべき点でもないかもしれないが、特徴の一つではある。

さらに、au VoLTEに対応し、そのことでも高音質での通話が可能だ。しかも、「聞こえ調整」という相手の声の質に合わせて音質を調整できる機能が搭載されているので、より聞きやすいという。

GRATINA 4Gの特徴を書いたパネル(*クリックして拡大)

また、これも京セラ端末では標準的仕様になってきたが、タフネス設計となっている。防水・防塵に加え、耐衝撃性能も持っている。米国国防総省の調達基準であるMIL-STD-810Gの試験をクリアするタフネスさで、落下させたり衝撃を与えてもある程度安心だ。

Androidを搭載したことで従来のガラケーよりも便利になっているのが「LINE」で、トークや無料通話などができる。それらに関してはリアルタイムでの通知も届くので、スマートフォンユーザーとの間でのLINEのやり取りでも特に遅れを取ることはない。

LINEは普通に使える。UIの操作はスマートフォンのほうが楽だが、
文字入力はテンキーに慣れた人の場合はこちらの方が速いかもしれない。

さらに、タッチポインター機能をキーボードに搭載している。これはキー部分を指でなぞるとポインターを移動できたりと、パソコンのタッチパッドのように使える機能だ。これは便利といえば便利だが、シャープのAQUOS Kが搭載する「タッチクルーザーEX」ほどの便利さではなかった。タッチクルーザーEXの場合はキーボードエリア全面がタッチパッド代わりになり、スクロールやタップ、ピンチ操作(拡大縮小)などができるが、あちらの方が使いやすい。

キー部分をなぞることでポインター操作ができるようになっている。

とはいえ、メールやLINE、ブラウザを使うぶんにはこれで十分かもしれない、とも思う。

今回のGRATINA 4Gには「auシェアリンク」というタブレットと連携できる機能も搭載されている。これは、GRATINA 4Gで見ていたウェブサイトや写真をタブレットに転送して大きな画面で続きを見られる、という機能。

GRATINA 4Gがユーザーの要望に応えた点

その他の基本的なハードウェアの仕様は、CPUがQualcomm MSM8909クアッドコア1.1GHz、メモリは1GB RAM、8GB ROM、microSDカードは最大32GBまでサポート、バッテリー容量は1,500mAh、ボディサイズは約51×113×16.7mm、重さ約132g、LTEは下り最大150Mbps、上り最大25Mbps対応、カメラは約800万画素、動画撮影はHDまで可能、Wi-FiはIEEE802.11b/g/n準拠、Bluetooth 4.1対応などだ。

Wi-Fiについてはテザリングができるので、GRATINA 4GをモバイルWi-Fiルーター代わりにしてWi-Fiタブレットや携帯ゲーム機、ノートPC等をインターネットに接続することができる。

メインメニュー画面。auスマートパス、au WALLET、 LINEラインなどが並ぶ。

アプリは基本的にはプリインストールされているものを使うことになり、Google Playから自由に様々なAndroidアプリをインストールできるわけではない。しかし、定額制サービスの「auスマートパス」からAndroidガラケー向けのアプリを追加インストールすることはできる。一応、多少なりアプリは揃っているが、次々に新しいアプリが登場するGoogle Playとは違うので、そこは期待しにくい。

「auスマートパス」の「アプリ取り放題」からアプリをインストールできるが、種類は少ない

とはいえ、音声通話に関してはかなり良いし、一応LINEも使えるし、京セラ製端末はタフな設計なので適当に扱っても壊れにくいし、といった利点を重視する場合には良い選択肢となりそうだ。結局のところAndroidガラケーは、アプリが少ないことからスマートフォンほどの多機能性は持てないので、用途を絞って使う端末、ということに納得するかどうか、というのが判断ポイントになるはずだ。多機能性を求めるならスマートフォンだし、音声通話やちょっとしたウェブサイト閲覧とLINEが中心というのなら、Androidガラケーで良いことになる。

そのAndroidガラケーの中では、このGRATINA 4Gには前述したような良さがある。

以下、他のカラーの写真も掲載しておきたい。

<ピンク>


<ホワイト>

ちなみに充電はmicroUSB端子から行うので、市販のUSB-ACアダプタと
USBケーブルが使える。モバイルバッテリーもだ。


<ブラック>


【情報元、参考リンク】
au Online Shop
京セラ/GRATINA 4G製品ページ

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