Androidニュース&アプリ情報メディア

【島田純のMobile×Travel】第42回:パスポート読取対応「自販機で買ってすぐ使える」日本向けのプリペイドSIMを使ってみる

NTTコミュニケーションズは、パスポート読取機能に対応した自動販売機を関西国際空港(以下、関空)やお台場に設置し、プリペイドSIMカード「Prepaid SIM for JAPAN」や、モバイルWi-Fiルータ、スマートフォンなどの販売を開始しました。

関空に設置されたSIMカード自販機。すぐ隣にはSo-netの自販機も

NTTコミュニケーションズによると、パスポート読取機能に対応するプリペイドSIMカードの自動販売機は世界初とのことです。今回は、新たに設置された自動販売機でプリペイドSIMカードを購入して利用する方法をご紹介します。

関空では、プリペイドSIMカードの自動販売機は、第一ターミナル1階、南到着口の「Internet Telephoneコーナー」に設置されています。

同フロアには「Internet Telephoneコーナー」が複数ありますが、NTTコミュニケーションズの自動販売機が設置されているのは1箇所のみ。場所がわかりにくい場合は、スターバックスコーヒーを目印にして、スターバックスコーヒーの向かいにあるコーナーを探すと良いでしょう。

自販機で販売されるプリペイドSIMカード

NTTコミュニケーションズが販売するプリペイドSIMカード「Prepaid SIM for JAPAN」は、データ通信にのみ対応しており、音声通話およびSMSには非対応です。7日タイプと14日タイプの2種類が用意され、販売価格は7日タイプが3,450円、14日タイプが4,950円(価格は税抜)です。

高速通信可能なデータ通信量は1日あたり100MBまでで、100MBを超えると通信速度が最大200kbpsに制限されます。自動販売機での支払いはクレジットカード決済のみに対応しています。

支払はクレジットカードのみ

なお、自動販売機にはスマートフォンやモバイルWi-Fiルータなどのセットメニューもありましたが、残念ながら筆者が訪問したタイミングでは在庫切れとなっていました。

モバイルWi-Fiルータとのセットは「在庫なし」

自動販売機でのプリペイドSIMカード購入までの流れは以下になります。
  1. 購入する商品タイプ(7日間/14日間)の選択
  2. SIMカードのサイズ選択(レギュラー/micro/nano)
  3. カート内容の確認
  4. 注意事項の確認
  5. クレジットカード読み取り
  6. クレジットカードの暗証番号入力

一連の購入フローは何ら複雑ではないのですが、なぜか筆者が自動販売機で購入を試そうとしたところ、タッチパネルが操作通りに反応しないトラブルが発生。何度試しても特定の画面で操作ができなくなってしまうため、コールセンターに電話をして状況を説明しながら操作を続けていると、最終的にはエラー画面が表示されて操作受付がされなくなってしまいました。

エラーが表示され、自動販売機が利用不可能に

タッチパネルでの操作が受付されなくなってしまった原因は不明ですが、上記の画面が表示された後、しばらくたってからシステムが再起動されたようで、その後は問題無く購入手続が出来るようになりました。

無事にSIMカード購入が完了!!

購入したSIMカードはその場ですぐにアクティベーションを行うことができます。

その場でアクティベーションが行える

自動販売機でのアクティベーションフローは以下になります。
  1. SIMカードの製造番号読み取り
  2. パスポート情報の読み取り
  3. メールアドレス・電話番号の登録

購入したプリペイドSIMカードをパッケージから取り出し、SIMカードの製造番号が記載されているバーコードをリーダーにかざします。

SIMカードの製造番号をかざして読み取り

続けて、パスポートの読み取りを行います。

パスポートを読み取り

SIMカードの製造番号、パスポートの読み取りが完了した後は、メールアドレスと電話番号の登録を行います。ここで登録したメールアドレス宛には、購入内容などを記載したメールが送信されますので、入力内容の間違いには注意しましょう。

メールアドレスや電話番号を入力

購入内容を記載したメールが届く

一連の手続が完了するとアクティベーションが完了し、すぐにデータ通信が利用可能となります。アクティベーションの完了後、APN設定を終えた時点でデータ通信が利用可能となったため、「すぐに」というのはほぼ待ち時間無しで利用可能となると考えて良いでしょう。

■APN設定内容
[LTE対応端末の場合]
APN:lte-d.ocn.ne.jp
ユーザ名:mobileid@ocn
パスワード:mobile
認証タイプ:"CHAP"または"PAP"

[3G対応端末の場合]
APN:3g-d-2.ocn.ne.jp
ユーザ名:mobileid@ocn
パスワード:mobile
認証タイプ:"CHAP"または"PAP"

アクティベーションのフローもそれほど複雑ではないのですが、筆者が試した際はなぜかアクティベーションでもエラーが発生。エラーの発生原因は不明でしたが、こちらもやはり「何度か試しているうちに正常に受付された」という、何ともスッキリしない方法で問題が解決されました。

アクティベーションでもエラー発生

筆者が試した際はエラーが表示されたためにフローを何度か繰り返す必要があり、アクティベーション手続にも時間がかかりましたが、すんなりと行けば約5分程度で完了するでしょう。

関西国際空港ターミナルで行ったスピードテストの結果は、下り通信速度が1Mbpsを切る結果となり、スピードテスト的にはかなり厳しめの結果となりましたが、実際の利用時にはそれほどストレス無く使うことが可能でした。

スピードテスト結果は奮わず

高速通信が可能なデータ通信量の100MB/日を超過しても、「最大200kbps」の中でキッチリとデータ通信が行えている印象があり、通信速度制限がかかった状態でも想定以上に快適に通信が行えたという印象です。

速度制限状態でスピードテスト

今回購入した「Prepaid SIM for JAPAN」は、主に訪日外国人向けのプリペイドSIMとなっていますが、海外に駐在や留学などをしている方が日本に一時帰国する際のプリペイドSIMカードとしても利用することができます。

同種のプリペイドSIMカードは、関空などに設置された自動販売機のほか、家電量販店の店頭でも購入することが可能となっていまますので、一時帰国の際の通信手段として覚えておくと良いでしょう。


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

「島田純のMobile×Travel」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件