楽天は17日、Android端末用のアプリストア「楽天アプリ市場(読み:らくてんあぷりいちば)」を6月下旬をめどにオープンすると発表した。
Androidの場合、Googleが運営する「Google Play」のほか、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクモバイルなどの通信キャリアが提供するアプリ配信サービス、サードパーティーが運営するアプリストアと、様々なアプリ提供場所が存在可能だが、大手が独自のアプリストアをオープンする話は久しぶりのことだ。
大手のアプリストアではAmazonの「Amazon Androidアプリストア」(普通のAndroidスマートフォンやタブレットでも利用可能)が比較的知られているサービスだと思うが、大手で乗り出す例は本当に久しぶりだ。
楽天は「楽天市場」や「楽天トラベル」などのB2B2C型のビジネスモデルのサービスで培ってきたノウハウを生かし、アプリ専用の新たなマーケットプレイスを提供する、としており、楽天アプリ市場では、無料・有料を問わず、ゲームなどのエンターテインメント性の高いアプリから、教育関連アプリ、実用系アプリなど幅広い種類のアプリを揃える、という。
そして、楽天ならではの特徴として、「楽天スーパーポイント」との連携がある。
有料アプリ購入時の支払いや、アプリ内課金時の支払いにおいて楽天スーパーポイントの利用が可能で、支払額に応じてポイントも貯まる。普段から楽天スーパーポイントを利用している方には魅力的かもしれない。
また、同社は楽天アプリ市場のオープンに先駆け、アプリ開発者向けのサイトを開設し、アプリ開発に関する情報提供を開始した。
アプリ開発者側から見た楽天アプリ市場の特徴は、9,775万人とも言われる楽天会員に向けてアプリをアピールできる点、楽天グループの各Webサイトで露出できる点(アプリの特集なども組まれるようだ)、そして、売上から楽天が差し引く販売手数料が若干安い点だ。楽天アプリ市場において有料アプリの売上やアプリ内課金による売上があった場合、楽天は販売手数料として販売価格の25%を得、アプリ開発者(アプリ提供者)は75%の取り分となる。Google PlayやApp Store、Amazonなどでは販売手数料は30%なので、他と比べて5%販売手数料が安い。
ただし、楽天アプリ市場でアプリを提供するためにはデベロッパー登録が必要で、登録料が6,480円(税込)発生するので、その点には注意したい。デベロッパー登録の一般受付は6月末に開始する予定ということだ。
一般のデベロッパー登録が6月末ということは、楽天アプリ市場のオープンの方が先になるので、オープン時に提供されるアプリは先行してやり取りするデベロッパーや開発会社・パブリッシャーのアプリになるものと思われる。
なお、一般ユーザーは、サービス提供開始時に「楽天アプリ市場」アプリをダウンロードすれば、アプリ市場内のアプリをダウンロードしたり、利用できるようになる。
【情報元、参考リンク】
楽天アプリ市場/アプリ開発者向けサイト
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