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【一条真人的Androidライフ】第64回:ジャンプしたGALAXYとダウンしたXperia

今年はバルセロナのMWC(世界最大規模のモバイル業界の見本市「Mobile World Congress」)に行ってきたのだが、この時期、会場があるバルセロナ市内はホテルの宿泊費が飛躍的に高くなる。とてもホテルに滞在する気にはならないので、Airbnbを使って市内の民家に泊まってきた。

オープンスペースにはドロイド君も。

実を言うとAirbnbを使うのは初めてだが、なかなか便利なシステムだ。少なくともホテルよりは飛躍的に安い。泊まった人のレビューが今後のビジネスに影響することもあってか、ある程度対応がよく、いい感じだった。

この「市内のホテルが高い」という問題は、他の多くの日本のプレスにも共通の問題のようで、かなり離れた場所のホテルに滞在したり、複数人でアパートを借りたりと、対策は人それぞれで様々なようだ。

ホテルに泊まっている人とAirbnbの話をすると、滞在前に英語でやりとりしたり、コミュニケーションが面倒臭いので、ホテルの方がいいという人が多いようだ。このあたりは人それぞれなわけだが、個人的には地元の人のリアルな生活感がわかって、オモシロいのではないかと思う。

これを読んでいる人も旅行する機会があったら、ぜひ一度使ってみて欲しい。

さて、MWCに話題を戻すと、会場ではスマホはあまり盛り上がってない感じだ。

そもそもMWCはモバイル通信技術やセキュリティ、関連サービスなど様々な展示やカンファレンスがあるイベントで、スマートフォンはその中の一部に過ぎないのだ。

そのため、大して盛り上がってないというのは相対的な問題でしかない。今回のMWCでは、5Gなどの通信関連や自動車、IoTなどが話題の中心であり、それと比較するとスマホは通信も高速化されないこともあり、中だるみ状態であることも関係しているのかもしれない。

その中でもっとも盛り上がっていたものの一つがサムスン電子ブースのGALAXYの新製品だ。特に「GALAXY S6 edge」は大人気だ。デザイン的には確かに美しく、両サイドをディスプレイにするなど、実に冒険的だと思う。

実に美しいデザインのGALAXY S6 edge。

これと比べると、ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia M4 Aqua」あたりはあまり人がいない感じだ。ミドルレンジ商品で「Xperia Z」シリーズからスペックダウンしているので、それも無理はない。

正直に言えば、一頃と比較して、世界的なスマホ熱が下がってきた中で、少しでもなんとかしようと、トラッドな「GALAXY S6」に加えてアバンギャルドなGALAXY S6 edgeを出したサムスン電子は本気で攻めている感がある。

これに対して、値段の高い端末が世界的に売れていないので、ミドルレンジに行くぜ! という感じでマーケティング的に機能ダウンのミドルレンジ製品を作り、攻めていないXperiaにはちょっとがっかりしてしまう(フラッグシップモデルの発表タイミングはもちろんメーカーによって違うが)。

今後の勝負に影響しなければいいけど、と思ったけど、まあ、世界的にはそもそも勝負になってないんだよね。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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