東芝は6日、スマートフォンなどのモバイル機器向けに、WPC(Wireless Power Consortium)の「Qi(チー)」規格で定められるLP v1.1を使用した10W級のワイヤレス給電用システムとして、充電用のIC「TC7765WBG」と送電用のIC「TB6865AFG Enhanced Version」を開発したと発表した。
サンプル出荷は今月下旬から、量産は6月からの予定となっている。サンプル価格はTC7765WBGが320円、TB6865AFG Enhanced Versionが500円。
Qi規格に準拠したワイヤレス充電に対応したスマートフォンやタブレットは既に数多くの機種が存在しているが、USBケーブルを使った有線での充電と比べて、フル充電までに掛かる時間が長いことがネックとなっている。そのため、より高速で充電できるシステムの登場は嬉しいニュースだ。
新開発された受電用ICのTC7765WBGは、出力電圧を従来の5V/1Aから7V-12V/1Aへと高くすることで、電力量の拡張を実現している。また、給電制御のプロトコル認証処理をロジック化した回路を内蔵し、ユーザーのソフトウェア開発が不要になっている。
送電用ICのTB6865AFG Enhanced Versionについても、周辺回路構成が見直され、ソフトウェアを新たに開発している。ユーザーは容易に10W級システムに組み込むことが可能で、製品開発の時間短縮に貢献できるという。
想定される応用機器はスマートフォン、タブレットなどのモバイル機器、モバイルアクセサリー。
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東芝/プレスリリース
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