NTTドコモ(以下、ドコモ)は11日、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年のサービス提供開始を目指した次世代のモバイル通信方式である「5G」に関するホワイトペーパーを12日に公開すると発表した。
このホワイトペーパーには、ドコモが考える将来サービスの展望、5Gの目標性能、技術コンセプト、候補技術が解説されている。
現在の4G LTEでも既に下り最大速度は100Mbpsを超えているが、5Gでは10Gbpsを超える速度、LTEの約1,000倍にも及ぶ大容量化を目指している。また、各種機器に組み込まれる通信モジュールの普及に伴う端末数の増加や多様なサービスへの対応を目指し、5Gの研究と標準化に向けた取り組みが行われている。
5Gで使われる技術の候補例としてはファントムセルコンセプトをベースにした低い周波数と高い周波数の併用、周波数利用効率の改善技術である非直交多元接続、Massive MIMO関連技術などがある。
ファントムセルコンセプトとは、通常の基地局がカバーするエリアを「マクロセル」
、狭いエリアを「スモールセル」と呼ぶ中で、重ねて配置したマクロセルとスモールセル間で協調して無線通信を行うコンセプトのこと。
また、非直交多元接続とは、複数のユーザーの情報を多重し、同時に送信するための技術。受信側で他ユーザー干渉を除去することで、これまでは十分に使用されてこなかった電力領域で複数ユーザーの多重を可能とする。
Massive MIMOは、電波を発するアンテナ内に多数のアンテナ素子を垂直・水平の2次元で密に配置することで、アンテナの性能を飛躍的に向上させる技術。
ホワイトペーパーは既に英語版は下記リンク先で公開されている。
【情報元、参考リンク】
・ドコモ 5G ホワイトペーパー(日本語版。※9月12日公開予定)
・DOCOMO 5G White Paper(英語版)
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