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ソフトバンク、気球によって地上数十メートルの高さにWi-Fi基地局を臨時に構築するシステムを開発。コミケに導入へ

ソフトバンクモバイルは13日、車載の係留気球によってWi-Fi基地局を地上数十メートルの高さに掲げて高域のサービスエリアを迅速に構築する「車載係留気球Wi-Fiシステム」を開発したと発表した。


この「車載係留気球Wi-Fiシステム」は屋外で開催される大規模イベント会場などにおいて、臨時に電波環境を強化するために用いられるもので、まずは15日から17日の期間に東京ビッグサイトで開催される「コミックマーケット86」に導入する。

ソフトバンクモバイルは、災害などで通信障害が発生しているエリアを迅速に復旧させることを目的として、昨年3月に第三世代移動通信システム(W-CDMA)を対象とした、係留気球を用いた臨時無線中継システムを開発したが、今回新たに開発されたものは、さらに改良し、かつシンプルにしたものとなり、車外に広い作業スペースを必要とせず、会場到着後約30分程度でサービスの提供開始が可能となる。

係留気球は車載の係留気球ボックスに収納された状態で会場へ運搬され、会場到着後、係留気球ボックスの側面を気球の大きさに合うように広げ、その中で気球を膨らませる。その後、Wi-Fi基地局を気球に取り付けて、地上数十メートルの高さにまで浮上させる、という流れだ。

これら一連の作業は全て、車載の係留気球ボックス内で行えるので、車外のスペースを必要以上に占拠することもない。

また、このシステムは、大容量で快適なWi-Fi通信を実現するために開発した移動測定車に設置する「5.6GHz帯空間分割マルチチャネルWi-Fiシステム」と組み合わせて運用する。

空中から広域のエリアを「車載係留気球Wi-Fiシステム」でカバーし、高密度トラフィックのエリアを5.6GHz帯空間分割マルチチャネルWi-Fiシステムでカバーし、大量のトラフィックを効率よく処理できるということだ。


【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/プレスリリース

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