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アンライセンス周波数帯とは、無線LANやBluetoothなどにおいて利用されている、国際的に免許を必要としない周波数帯のことで、今回の実験では5GHz帯が使用された。
実験では、アンライセンス周波数帯でLTEを利用可能にする技術、Licensed Assisted Access using LTE(以下、LAA)の有効性を確認する。実験は2月よりファーウェイの北京研究所で行われた。
標準化団体の3GPPでは、5GHz帯を考慮したLAAの標準化が検討されており、LAAはアンライセンス周波数帯でのLTE通信を実現させるだけでなく、「LTE-Advanced」で用いられる、複数の周波数帯域を束ねて通信速度を高速化する技術「キャリアアグリゲーション」の活用まで考えられている。
すなわち、既存の携帯電話サービスで使われている周波数帯と5GHz帯で同時に通信し、通信速度を向上させることだ。
今回の実験ではキャリアアグリゲーションの確認はまだ行われず、LAAの性能確認となっている。
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LAAと無線LANの共用基地局アンテナから、5GHz周波数帯において20MHz幅の帯域を利用してデータを送信し、受信側ではLAA対応の携帯端末、無線LAN対応機器を用意し、LAAと無線LANを個別に通信させた場合の性能評価を行う。
結果、無線LAN規格の一つである「IEEE802.11n」と比較して、LAAは約1.6倍の通信容量の向上を達成したことが確認されている。
今後行われる第二段階の実験では、LAAと無線LANを同時に通信させた場合の性能評価を進め、その結果を踏まえて、LAAと無線LANを共存させるためにLAA通信を最適化して実験する予定だという。
【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/プレスリリース