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【端末レビュー】低価格&ドッキングキーボードで「2in1」に使えるタブレット「ASUS Pad TF103C」

ASUSTeK Computer Inc.(以下、ASUS)から「ASUS Pad TF103C」というAndroidタブレットが7月にリリースされた。この製品には脱着式のキーボードが付属し、「2in1」パソコンのようにタブレットフォーム、ノートPCフォーム、2つの形態で使うことができる10インチタブレットだ。

ASUS Pad TF103C。まるでノートPCのように見える。

ASUS Pad TF103Cには3モデル用意されている。ブラックカラーの「TF103-BK16D」とホワイトカラーの「TF103-WH16D」、そしてキーボードが付属しないタブレット単体モデルの「TF103-BK16」だ。

カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色

Androidタブレットの進化も最近では単純に処理の高速化やUIを小手先でチューンするだけでは限界が出てきたため、ASUSは物理的なキーボードをドッキングさせてしまうという根本的なフォームファクターの変化を提案している。そのスタイルを採用したタブレットも代を重ねて、価格帯も下がり、いよいよ入手しやすくなってきた。

言うまでもないが、現在のパソコン市場では、タッチ操作に対応したWindows 8の特性を生かすため、 IntelはタブレットにもノートPCにもなる「2in1」パソコンと言うジャンルを提案し、浸透が進んでいる。

2in1パソコンはノートPC とタブレットの両方の使い方ができれば良く、フォームファクターについては細かい規定がないため、各メーカーは独自のアイデアから様々なアプローチをしている。

そのような中で、コスト的に優れているためか、多くのメーカーが投入しているのが、ASUS Pad TF103Cのようなシンプルな分離タイプのものだ。

実際、すでにASUSからはASUS Pad TF103CのWindows8版ともいえる「ASUS TransBook T100TA」というモデルがリリースされ、ベストセラーになっている。僕はこのTransBookを借りて使っていたこともあるので、今回はそれとの比較にも触れたい。


■外観、主な特徴

タブレット部分のみを見れば、本当に普通のタブレットという感じだ。ちょっと変わったところがあるとすれば、背面の両サイドにスピーカーを搭載していること。つまりはステレオスピーカーを搭載していることと、背面の上部中央にカメラのレンズがあることだ。

また、micro SDカードスロットがついてることは便利だ。ASUS Pad TF103Cでは、micro SDHC、micro SDXC規格(最大64GBまで利用可能)にも対応しているため、高速かつ大容量のカードを利用できるので、ストレージ容量の不足を補うこともできる。ちなみに本体のストレージの容量は16GBだ。

ディスプレイの表示クオリティは平均以上という感じで、スピーカーの音も悪くない。オーディオウィザードで設定すれば、映画などを視聴する時に、バーチャルサラウンド的に音を出すことができるので、「Hulu」や「U-NEXT」などの動画配信サービスで動画を見たい人にはナイスだ。また、ワイヤレスで映像を出力できる「Miracast」に対応しているので、動画配信サービスの映像をテレビで楽しみたいときにも便利に使えるだろう。

ステレオスピーカーを搭載し、サウンドもリッチだ。

キーボード部に搭載されるUSBはフルサイズのUSB 2.0


■キーボード

キーボードに関して言うと、僕は「iPad」でロジクールのキーボードケースなどをいくつか買っているが、それらと比較してもそう悪くなく、十分なクオリティと実用的なキータッチだと思う。とはいえ、完全にメインマシンとして使うようなヘビーな用途にはやはり向いていないと思う。あくまでも、サブ的に軽く使うノートPCという感じだ。

とはいえ、「Surface Pro 3」とキーボードカバーの「タイプカバー」と比較しても、完全に合体してしまえるキーボードの安定感はナイスだ。膝の上などに置いても安定して作業できるのがいい。Surface Pro 3+タイプカバーの組み合わせの場合は、横方向には安定性を増しているのだが、膝の上でがんがんタイプすると上下に動いてしまうのだ。

バッテリーの駆動時間に関してはメーカー公称9.5時間だが、実際に使ってみると6~7時間という感じだ。モバイルPCとしても合格点であると思う。

多くのキーボード付きケースと比較しても悪くないドッキングキーボード

中央のボタンでロックを解除してタブレットを取り外すことができる

タブレットとキーボードを分離した状態


■TransBookとの個性の違い

実際に使ってみて、操作面ではストレスはほとんど感じず、ごく軽快に操作できるという感じだ。

Windows 8を搭載した同社のTransBook T100TAと比較すると非常に軽快に使えるという印象を受ける。レスポンスも軽快だし、ASUS独特のユーザインタフェースのおかげでスケジュールのチェックやToDoのチェック等が手早くできるのもいい。

Windows 8はパソコンとして使うにはいいが、TransBook T100TAクラスのCPUでは操作に軽快感がない。これに対して、ASUS Pad TF103Cは非常に軽快に操作できる印象がある。逆にヘビーな仕事にはその要求を満たせるアプリがあまりないのでツライだろう。

ASUS Pad TF103Cは、カメラやキーボードを駆使して気軽に周囲のものなどをメモ・記録したり、 Facebookやメールなど、長文テキストを手早く入力してしまいたいというような、目先のタスクを軽快に実行するサブノートPCのようなものを求めている人に向いているだろう。

現在、4万円ほどで買えるようなので、キーボード付きであることを考えれば、コストパフォーマンスは高いのではないかと思う。

下はAmazon.co.jpでの商品リンク。

 
キーボードドック付属モデル


タブレット単体モデル

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
ASUS Pad TF103C製品紹介ページ

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