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KDDI、LTE-Advanced向けのアクティブアンテナシステムでカバーエリア形状を自在に制御できる機能の屋外実験を実施

KDDIとKDDI研究所は29日、LTE-Advanced向けの無線機内蔵小型アンテナ「アクティブアンテナシステム」(以下、AAS)において、電波を強める方向と弱める方向を制御することで、カバーエリアの形状を自在に制御できる機能(以下、指向性制御技術)を実装した屋外実験を実施したと発表した。

AASの仕組み

電波を強める方向と弱める方向を自在に制御することで、AASでカバーできるエリアの形状(範囲)をコントロールできることになる。これにより、近隣の他の基地局との干渉を抑えたり、きめ細かいエリアコントロールが可能になり、より快適な高速通信環境の構築ができるようになる。

従来のアンテナは無線送受信装置をアンテナの外に同軸ケーブルを使って置いていたが、新しいAASでは、無線制御部のみを光ファイバで繋ぎ、筐体内に複数のアンテナと小型の無線送受信装置を搭載するようになっている。

従来のアンテナと比べて純粋にカバーエリアが拡大するほか、基地局設置スペースの省スペース化、消費電力や基地局設置コストの削減等が可能になる。特に3.5GHz帯などの高い周波数帯に用いることで効果が高いとされ、4G以降の将来のモバイルネットワークでの活用が期待される。

今回、KDDIとKDDI研究所は3月に栃木県栃木市において、AASの指向性制御技術の有効性を検証するために、AASをマクロセルに用いた屋外実験を行った。

結果、従来の基地局装置と比べて、マクロセル内のスモールセルエリアでのダウンロード速度が約1.6倍になることが確認されたほか、消費電力を約50%削減できることも明らかになった。

AASの外観

指向性制御技術による通信品質改善イメージ

【情報元、参考リンク】
KDDI/プレスリリース

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