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KDDI、海上保安庁と協力し、船の上に基地局を設置して災害時の被災エリアの通信環境を構築する実験を実施へ

KDDIと海上保安庁は13日、鹿児島県が主催する「平成26年度鹿児島県総合防災訓練」(以下、本訓練)に参加すると発表した。そして、22日に海上保安庁の船舶に携帯電話基地局を開設し、商用サービスと同等の電波を使った携帯電話システムとしての品質を検証する実験を行う。


実験が行われる場所は鹿児島県肝属郡南大隅町海上で、使用される船舶は鹿児島海上保安部所属の巡視船さつまとなる。

船上に開設した携帯電話基地局の電波を高台で受信し、通話品質を測定する。基地局からの電波強度や船舶の揺れに伴う品質への影響なども確認する。

船舶型携帯電話基地局の仕組みのイメージ図

KDDIは2012年11月にも広島県呉市で船上設置した基地局の実験を行っている。そのときは800MHz帯の指向性アンテナを用いて、沿岸部のサービスエリアの復旧を想定した実験だったが、今回は2GHz帯のオムニアンテナを用い、高台のサービスエリア復旧を行う。これにより、高台の避難場所に対する実用性の確認と通信システムの違い(周波数、アンテナの指向性など)による効果の比較も行う。

今回の実験と広島県での実験の違い

今述べたように、この実験は災害などで通信障害が発生した場合のサービスエリアの復旧を想定して行われる取り組みの一つで、もちろん陸上では車載型基地局や可搬型基地局などを用いて復旧を行うが、それとは別に、陸上の被災状況に影響されない海上からの復旧策として実験が行われる。

海上保安庁はこの取り組みについて次のようにコメントしている。

「船上に携帯電話基地局を開設し、災害時に迅速なエリア復旧を行うKDDIの取り組みは大変意義のあるものと捉えています。海上保安庁の緊急通報用電話番号118等の受理体制の早期確立や、迅速な救助・支援活動にも役立つものと考えており、海上保安庁としても本取り組みに最大限協力していきたいと考えています」

【情報元、参考リンク】
KDDI/プレスリリース

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