ウエアラブル・テック・エキスポ |
このイベントで面白いのは、製品を作っている、あるいは作ろうとしている人たちだけでなく、ウェアラブル関連の製品を構成する基礎技術的な部分を支えるメーカーの人たちも出展者側として来ていたことだ。例えば、通信技術、防水技術などだ。
通信技術に関しては、Nordicセミコンダクターの人が来ていた。ウェアラブルデバイスにおいては、単純に高速に通信するよりも低消費電力で通信できること、そして、低コストさ、実装密度の高さなどが重要になってくる。そんな中で、通信規格としてBluetooth Low Energyに加え、Ant+が重視されているようだ。ちなみに現在のスマートフォンではBluetooth 4.0に対応する機種は多くなってきたが、Ant+に対応する機種は少ない。
スマートハウス、ヘルスケアなど手広く採用されているNordic。 |
Ant+はXperiaの新しい機種などが対応しているぐらいだが、今後、ウェアラブルデバイスとの連携を意識してAnt+対応機種が増えてくるのかもしれない。
また、防水技術として、従来のデバイスでは外装で防水にする場合が多かったが、最近では基板をミストでコーティングして防水化する技術が使われるようになってきている。量産レベルでこの防水技術を提供しているメーカーが「HZO」だ、HZOは依頼を受けたメーカーのラインに、自社のマシンを設置して防水処理を提供しているという。
現時点で、このHZOの技術を使って防水にしているデバイスで有名な製品は、現在発売されているナイキのヒューエルバンドの最新機種だ。ナイキはあまり表立ってHZOの技術を使っていると表明していないが、実はHZOの技術を使っているのだ。
HZOのような防水技術によって、防水デバイスを作るのはかなり楽になる。今までの一部の防水Android端末では防水のためにカバーをしてくれというようなものがあったが、それは過去のものとなるだろう。
防水化したiPhoneを沈めてみせたHZOの講演 |
また、スマートフォンが今後の多くのウェアラブルデバイスのデータ通信プラットフォーム的な存在となるのも間違いないだろう。以前、この連載でも言ったことがあるが、これからのAndroidは繋がることでも進化していくことになりそうだ。
スマートデバイスはウェアラブルデバイスのハブとして期待される。 |
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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