Androidニュース&アプリ情報メディア

【一条真人的Androidライフ】第35回:ロイドよ、時代はけっこう速く動いてる

ハロー、地球人のみなさん。

思考、思念は光よりも速く移動できる素粒子であり、時間を超える鍵になるのではないか? とか、もはや一般論になっているんだろうか? と「安堂ロイド」を見ながら考えている一条です。そういえば「フリンジ」でもオリビアは思考だけでパラレルワールドを行き来する能力を持っていた。

Motorola Moto G

さて、先進国ではもはやスマートフォンの普及は大きく進んでいて、今後スマートフォン市場がこれ以上に大きく伸びることはないのでは? という話もあるが、これは今年の夏にたいしてハイスペックでもない「Xperia A」がバカ売れしたことにも現れているように思う。市場は明らかに成熟している。もはや、先進国で儲けの大きな端末をバンバン売るということは至難の技なのであろう。

このことを強く感じさせてくれるのが、最近Motorolaが発売した「MOTO G」だ。GAPSISの読者であれば、言うまでもなくご存知とは思うが(EXPANSYSが既に販売開始している。こちらの記事を参照)、一応簡単に説明すると、北米では200ドル程度という低価格で販売される端末でありながら、それなりのスペックを持っているという、驚異的なコストパフォーマンスを誇るスマートフォンだ。ただし、この端末が現在のスマートフォンの中で異彩を放つのはLTEに対応しない、3G端末だということだ。

だいたい、スマートフォンの普通の用途程度では、LTEじゃないとイライラして叩きつけたくなるというようなことはあまりない。

LTEサービスが始まった当初、米通信会社のVerizon Wireless(ベライゾン)などは、LTEならスマートフォンでVOD(ビデオオンデマンド)サービスが快適に楽しめるようなことをアピールしていたものだが、現実にLTE端末でVODを楽しんでいたら、すぐに月々のデータ通信量制限の壁にぶち当たってしまう。

この3G通信のみに対応するという見切りもまた、コストパフォーマンスと実用という面を考えれば正解かもしれない。それも、北米であれば日本よりもWi-Fi網が充実しているので、そのことを考慮すれば尚更、ある程度、実用的に使えるだろう。これが日本だとしても、日本の3G通信網はカバーエリアが広く、スピードも比較的速いので実用的だ。

“コストパフォーマンスの高い低価格な端末に実用レベル重視の通信速度”

その意味するところは、もはやスマートフォン市場が成熟し、コモディティになってきたということではないだろうか?

昨年末ごろは、もう少し高機能端末市場というものが栄える時代が続くかもしれないと考えていたが、今年1年の流れを見ると、高機能端末を求める層と、コモディティ的な見切りで端末を求める層の分化は1年前の僕が考えていたよりも速く進んでいるようだ。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

「一条真人的Androidライフ」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件