上辺と左右の額縁が驚異的に狭く、こうして見ると背景と一体化したような錯覚を受けるレベルだ。 |
今回は302SHを触る機会があったので、その印象を軽くお伝えしたい。
■概要
ソフトバンクが開催した新製品発表会で展示されていた紹介パネル(※クリックして拡大)。
302SHの概要は上図を拡大して頂ければわかると思うが、ソフトバンクの今冬モデルのAndroidスマートフォンのラインナップにおいてはトップを張るハイスペック端末だ。「SoftBank 4G」と「SoftBank 4G LTE」という2つの高速通信サービスに対応し、クアッドコアCPU、フルセグ対応、防水、Wi-Fiでは2.4GHzと5GHzに対応など、基本的なハードウェアスペックが高い。
そして、約5.2インチという大型ディスプレイをギリギリまで狭めたボディに収めている。前面におけるディスプレイの占有率は実に80.5%となる。
■持ちやすいボディ
この302SHは写真で見てみると大きく見えるのだが、実際に手にするとコンパクトさに驚く。5.2インチという、現在主流となっている5インチモデルをも超えるサイズの画面であるのに、驚異的な狭額縁によって、4.9インチディスプレイ搭載の203SHと大差ないボディサイズであり、Xperia Z1あたりと比較してもコンパクトで持ちやすい。
左は今回お借りした端末。ピンボケしてしまったので、右に発表会でのデモ機の写真もあわせて掲載。
狭額縁によって、ボディ全体のサイズを変えずに、より大きなディスプレイを搭載するというのは一つのトレンドだが、それをどこまで突き詰められるのか? という課題に対して、現在の技術で限界まで追求し切ったモデルということなのだろうか?
左は「GALAXY Note」。5.3インチと0.1インチ大きな画面を搭載する端末との比較ではあるが、 驚異的なコンパクトさを実現し、持ちやすくなっている302SH |
正直に言えば、狭額縁を推し進めると、あまりに狭い額縁では端末を落としたときに壊れやすいのでは? という心配もあるのだが、これは実際に落として比べてみないとわからないので、未知数だ。
■クオリティ感のあるディスプレイ表示
ちなみに302SHのディスプレイは省電力性能が売りの「IGZO」ではなく、S-CG Silicon液晶となっている。IGZO液晶は発色にやや癖があるので、大きなディスプレイで写真などを表示したいときにはS-CG Silicon液晶の方がマッチしている気がする。表示クオリティは、発色が良くて元気な感じなのだが、絵作りの奥が深いとか精細な描写という印象はあまりない。しかし、この軽さが良いように思う。
特に写真を撮影していると、この大きなディスプレイに表示される世界が良い感じを与えてくれる。302SHでは、シャッターを切った時に振動を伝える演出がされているのもいい。言うまでもなく、撮影した写真を確認するのにも大型ディスプレイはやはり良い感じだ。
写真撮影時のディスプレイ表示はかなり良い感じだ。発色の良いディスプレイが空間を切り取ってくれる。 |
弱点としては、狭額縁すぎて、写真撮影時にもつい指が画面に触れてしまうことだろう。意図せず画面に触れて、ズーム操作になってしまってシャッターが切れない、ということがあった。しかし、これは慣れの問題かもしれない。
また、302SHの背面はツヤがあってテカテカとする表面になっている。やや安っぽい印象なので、デザインに高級感を求める人にはいまいちかもしれない。だが、これも、想定ターゲットとなるユーザー層が比較的若い人となっているためのデザインなのかもしれない。
背面は光沢ある仕上げ。 |
■佇まいが違う、感覚が違う
302SHのCPUはQualcommのMSM8974 2.2GH。クアッドコアの2.2GHzなので、操作感はスムーズそのものでストレスがない。
それにしても、この302SHのEDGESTは、本当に他の端末とは佇まいが違う。写真を撮影していても、他のスマートフォンとは全く違うリズムと感覚なのだ。サムシング・ディフェレントな端末だ。
シャープは今回のモデルでEDGESTスタイルを止めることなく、次は他のキャリアからもEDGESTスマートフォンを出して欲しいものだ。
カラーバリエーションは4色。左からブラック、ラピスブルー、ホワイト、ピンク。 |
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/AQUOS PHONE Xx 302SH製品紹介ページ