具体的には、Android/iOS向けの「Parrot Audio Suite」アプリに特別仕様のチューニングが加わる。この特別仕様のチューニングとは、故ルー・リード氏の手による設定で、11月18日に無料提供される予定だ。
ルー・リード氏は10月27日に満71歳で逝去したミュージシャンだが、今年の晩夏、パロット社のCEOであるアンリ・セイドゥ氏がリード氏にZikの音について意見を求めたことからコラボレーションがスタートしている。
Zikはスマートフォン向けヘッドフォンとして開発された高機能製品で、イコライザー調整機能、アクティブ・ノイズキャンセリングの搭載、タッチコントロールの採用、着脱センサーの搭載などが特徴的機能だ。ノイズキャンセリングについては、計4つのマイクを搭載し、音楽を聴く際に邪魔になる雑音を分析し、25dB程度まで雑音を排除できる性能を持っている。
他にも様々な機能を持ち、販売価格は39,900円だ。Zikの詳細はこちらの記事を参照してほしい。
このZikについて、リード氏はクラシックを聴くのには良いが、ロックを聴くためにはもっと工夫が必要だと判断したという。そこでリード氏はZikのチューニングを申し出、サウンドエンジニアのブラドー・ミラー氏も呼び、Zikの音響デザイナーとともに、激しく、そしてさらにヘッドフォンの存在を際立たせて没入感が出る音響を作り出すことに成功したのだという。
この結果生まれたチューニングが18日に配信される。
リード氏は次のように述べている。
「私は、音を奏でるモノがどのように好きなのかということを知っている。だからどこから足りない点がきているのかはわかる。…ある種の低音のフリークエンシー。そして、トップがすこし…もしベースが無ければ、それは物事の基本が無いのと同じ。ほとんどのヘッドフォンがそうであるように(…)本当の違いというのは、ドラムやバスの違いをどのように聴かせるか、じゃないのかな。すべてが一緒に混ざってしまうのは良く無い」
Zikの音響デザイナーであるトマス・ドロメール氏は次のように述べている。
「ルー・リードは音をそのまま再現する事にこだわった。彼は音を聞く事を楽しみそして、心の中に浮かび上がるシーンが自然に思い浮かぶのと同様に。彼はいつも大きな音で聴いていた」
また、アンリ・セイドゥCEOは「ルー・リードは、『良い』音を愛していた。彼は『良い音』を知っていた。楽器を聴音する事が彼にとってもすばらしい事だということで、彼はZikヘッドフォンを『Tune』する事に合意してくれたのだと思う。彼がいなくなってしまった事に深い悲しみを覚えています。彼へのオマージュをさされるという意味でも、我々とともに行っていただけた仕事のすばらしい結果をより多くの皆さんに触れていただきたいと思います」と述べている。
下に掲載した動画はパロット社によるリード氏のインタビュー。
下はZikのAmazon.co.jpでの商品リンク。
【情報元、参考リンク】
・パロット/Zik製品紹介ページ
・Parrot、高機能ヘッドフォン「ZIK」を7月27日発売。アクティブ・ノイズキャンセリングが可能。タッチパネル、着脱センサー、骨伝導センサー、NFCなどを搭載