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【一条真人的Androidライフ】第34回:電子ノートの戦いが始まる?

先日、表参道の「文房具カフェ」(公式サイト)という、オシャレなカフェで開催されたイベントで、シャープの電子ノート「WG-S20」を触る機会があった。モノクロディスプレイで筆圧検知方式のタッチパネルと、スマートフォン的な感覚で考えるとスペック面ではあまり見るべきものがない感じだが、実際に使ってみると、道具として十分に手帳的に使える手応えを感じた。

文房具カフェ

駆動時間も長く、実に30日は動くのだという。2,000ページのノートと、4年分のスケジュールもメモできるので、長く使えそうな印象だ。

最近の僕は仕事で取材時にメモする(あるいはメモするフリをする)ために、モレスキンのEvernoteタイプの小さい手帳を持ち歩いていることが多い。

愛用のモレスキンの手帳

シャープが作った初めてのシャープペンシル

この手帳では、手書きで書いたメモをスマートフォンのEvernoteアプリのカメラ機能で撮影すれば、キッチリと補正されてEvernoteに転送されるというすぐれものだ。

しかし、言うまでもなく、はじめからデジタルで書いてしまえば、手書き文字をわざわざデジタル化する必要もない。その点は電子ノートが勝る点だろう。

ただし、この電子ノートWG-S20では、手書きデータをパソコンに接続して画像データとして転送できるものの、端末自身では通信機能を持っていないのが残念だ。

このWG-S20のディスプレイサイズは6インチで、解像度は600×800ドット。解像度はしょぼいが、このディスプレイサイズは、僕のモレスキンの手帳と同じぐらいの感覚でメモができるのがいい。

文具感あふれるシャープの電子ノート「WG-S20」


しかも、これが実に軽いのだ。重さは付属のスタイラスペン込みで約233gしかない。常時持ち歩いていもいい感じだ。本体だけだと、ジャケットのポケットにもうまく入る。

「これはちょっと欲しいな」

と思った僕の脳裏には、一瞬、サムスン電子のノートAndroid端末とも言える「GALAXY Note」がよぎった。しかし、毎年モデルチェンジする手帳というのもビジネスツールとしては面倒くさいものだ。また、バッテリーも持たな過ぎる。やはり、GALAXY Noteはガジェットで、文具感覚ではない。

ノートを電子化するということには、文具的な感覚のアプローチとガジェット的なアプローチがある気がする。現在の前者の代表はシャープの電子ノートで、後者の代表はGALAXY Note IIIという感じだろうか。

今後、もしかしたら、いくつかのデバイスでデジタルノート戦争が起きるのかもしれないが、一般ユーザー向けには「シンプルで使いやすいほうが勝つ」予感がする。それはやはり、文具的なキャラの製品なのではないかと思う。これは僕の考えだが、現実の未来はどうなるだろうか?

【情報元、参考リンク】
シャープ/WG-S20製品紹介ページ
文房具カフェ


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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