「AQUOS PHONE SERIE」といえばIGZO液晶搭載で消費電力が低くて長時間駆動というのがイメージだが、今回のSHL23ではさらにそのキャラクターが確立されたと感じた。確かにIGZO液晶が省電力なのはわかるが、それだけではつまらない。夢見る少女じゃいられない。
AQUOS PHONE SERIE SHL23(au 2013年冬モデル)。実にシンプルなデザイン。
さて、そのSHL23を手に持ってみると、IGZO液晶そのものが進化していることを感じる。表示クオリティが明らかに向上しているのだ。シャープには、やはりこの表示クオリティにこそ力を入れて欲しいところだ。なんと行っても「AQUOS PHONE」なのだから。
手に持った感じのスマートさも増し、実際に重量も150gを切っている。シャープのリサーチによれば、150gを超えると女性が「重い」と感じるからため、それを目指したそうだ。いや、女性じゃなくても軽いほうが歓迎なので150gと言わず100gを切るように頑張っていただきたい。
そして、この端末でちょっとビックリさせられる機能が「グリップマジック」だ。これは静電センサーをボディの両サイドに搭載し、ユーザーがその端末を持っている状態にあるかどうかを検知できるものだ。
検知してどうするの? などと野暮なことを言ってはいけない。
普通のスマートフォンでは、無操作状態が長く続くとディスプレイ表示がオフになってしまい、再度表示するには電源ボタンやホームボタンを押すのが一般的だ。
そのため、ユーザーはポケットなどから端末を取り出した時に、すぐに使うことができずにボタンを押すことになるが、グリップマジックであれば、手で端末を持つだけで自動的にディスプレイ表示がオンになるのだ。これが使ってみると実に便利。ユーザビリティは大きく進化したと言っていい。
また、ケースを付けたときでもグリップマジックが動作するように、シャープはケースメーカーとも協力しているという。この辺りは細かい設定も可能で、「感度モード」をケース使用時の設定にすることで、センサーの感度を高めることができる。ケースの種類や厚みなどによって、設定すれば最適な状態になるはずだ。
端末を持ったときの動作も設定できる。時計表示かロック画面表示だ。 |
時間を確認するだけなら、この「時計表示」で十分だ。 |
また、SHL23のもう1つの魅力はカメラ機能の進化だ。
前の世代の機種では状況によってはカラーバランスが宜しくないときがあったが、今回のSHL23では安定している。発色の傾向として暖色系が強く、温かい色合いになる印象だ。これは日本人好みの色作りなのではないだろうか? 多くの人にとって好感を得ることができそうだ。
このAQUOS PHONE SERIE SHL23は、IGZO液晶のさらなる進化を含めて、全体的な仕上がりの完成度が一段と上がっている。その上で、グリップマジックで使い勝手を大きく向上させているわけだが、操作しているときの感覚として、僕は白物家電的なものを感じた。
言うまでもなく、家電メーカーとしても優れた製品を数多く作っているシャープだが、製品作りのカラーがより明確に見えてきた端末ではないかと思う。ユーザーに負担をかけずに、使い勝手の良い端末だと言える。
連続駆動時間は3,000mAhという大容量バッテリーとIGZO液晶を組み合わせたおかげで、シャープでは3日間駆動を公称している。僕が普通に使っても1日ぐらい持ちそうだ。バッテリーが無くなりそう! という不安を感じるシーンが減った感じだ。
一部のマニアックなユーザーにはSHL23はあまり特徴を感じないかもしれないが、高度な仕上がりを持ち、ユーザーに神経を使わせない、実用性と完成度の高さを感じる端末だ。
最後にこのSHL23で撮った写真の例をいくつか掲載したい。撮影画像から見てわかると思うが、やや暖色系が強い仕上がりとなっている。日本人好みで悪くないのではないか。ちなみに掲載画像はサイズの圧縮はしているが、それ以外の加工はしていない。クリックすると拡大する。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
AQUOS PHONE SERIE SHL23製品紹介ページ
IGZOか。細かく進化してるのかな。IGZO世代以降は、安定してイイモデルばかりだから、そういう意味じゃ変ってないと言える。
返信削除