GALAXY GEAR |
さて、スマートフォンと連携するスマートウォッチは新しいものが登場してはウケないということを現在まで繰り返しているわけが、どこまで行けばポピュラーになりうるのだろうか?
まず、スマートウォッチのネックはそのディスプレイサイズの小ささだろう。スマートウォッチで一般的な2インチ以下のディスプレイサイズでは表示できる情報は限られる。メールの着信、SNSの新メッセージ、電話の着信などを知ることはできても、長いメッセージ自体を小さなディスプレイで読むのはムリがありそうだ。
カシオ計算機のBluetooth搭載「G-SHOCK」などもメールやSNSなどの着信の通知を知ることができるのがメイン機能とも言えるが、それは1つの理知的な割り切りと言える。G-SHOCK Bluetoothの強み(あるいは弱み)はG-SHOCKというキッチリした時計機能の上にスマート機能を載せていることで、ユーザーは最低でもタフな腕時計を手にいれることができることだ。
■使い勝手の洗練はスマホとのコンビネーションがキー?
スマートウォッチにどんな機能をインプリメントするか? ということを考えるとき、やはり、必然的にスマホとのコンビネーションがもっとも重要になるだろう。スマートウォッチの表示能力をスマホとどうバランスをとって、プロデュースしていくのか? だ。
Androidがスマートウォッチとのコンビネーションを意図したUIなどをまったく搭載しない現在、自社のスマホ+スマートウォッチで自由にプロデュースした場合がもっとも洗練したものとなるだろう。
このあたりでは単体のものより、スマホを持っているメーカーのスマートウォッチの方が高い使い勝手を持つ可能性がある。そうなると、当然、スマートフォンとしても気の利いたものを作っているメーカーに分があるのは言うまでもない。
■キーはファッション性?
腕につけるということで、単純に機能だけでなく、デザインなどファッション的な面からブレークする可能性もあるだろう。ナイキのヘルスケア製品「フューエルバンド」などのヒット製品はデザイン的にも優れたものを持っている。機能的に同等であればデザイン的に優れたものが欲しいというのは人間の自然なメンタリティだろう。
そもそも最近では実用という面では必ずしもメリットが大きくないアナログな時計をわざわざ買うというご時世だ。やはり、デザイン的な要素は無視できない。
以上のことを考えると、最初にスマートウォッチをヒットさせ、普及させるメーカーの最右翼はアップル、あるいはソニーというところではないかと思うが、現実はどうなるだろうか?
こんなことを言っているうちにGALAXY GEARがブレークすることもあるかもしれない。それはそれでスマートウォッチというデバイスの普及のきっかけにはありがたいことだ。
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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