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【端末レビュー】オススメのコンパクトモデル「Optimus it L-05E」 第2回~パフォーマンス、機能、全体的な感想~

第1回目の記事では基本仕様、パッケージ、本体外観、ボタン・端子類について紹介したが、第2回目では「Optimus it L-05E」の基本的なパフォーマンス、独自の機能、全体的な感想について紹介していきたい。

Optimus it L-05E


《基本的なパフォーマンス》

◆基本パフォーマンスとレスポンス

基本的なパフォーマンスは申し分ない。タッチ操作のレスポンスでストレスを感じることはほとんどないし、様々なアプリを使っていても同様にストレスは特にない。クアッドコアCPUに2GB RAM、そしてHD解像度のディスプレイの組み合わせなので、フルHD機と比べてパフォーマンスに若干の余裕があるように思う。

参考にベンチマーク結果を載せると、「安兎兎ベンチマーク v3.3.2」でのスコアは20894で、「Quadrant Standard」では9445だ。悪くないどころか、十分な数字が出ている。

おそらく日常使っていてパフォーマンス、レスポンス面でストレスを感じるシーンは少ないように思う。

「安兎兎ベンチマーク」の結果例。


「Quadrand Standard」の結果例。


◆発熱

夏モデルでツートップの一角に数えられる「GALAXY S4」など、最近は結構熱くなる端末が多いが、Optimus it L-05Eの場合は許容レベルだ。筆者はノートPCも含めて熱に敏感な方だと思うが、Optimus itは何とか気にせずに済むレベルなので、測りはしなかった。まず、軽い処理の場合はほとんど熱が出ないのと、Chromeで10から20タブほどを開くようなそれなりの処理の時でも、発熱エリアが限られるので、あまり気にしないで良さそうだ。主な発熱エリアは通知バーから下に1cm位の範囲の前面、側面、背面だ。

スクロールなど、多くの操作ではそのエリアは頻繁に触らないので、あまり問題にならないだろう。もちろん、メニューやタブの操作などで触る機会はあるが、許容範囲内の熱だと思う。

店頭で熱をチェックする場合は、Chromeで多くのタブを開いたり、ゲームを遊んだり、何らかの重い処理をした上で、通知バー辺りのエリアを触って確認してみてほしい。


◆日本語入力

日本語入力アプリは標準では「LGキーボード」になっているのだが、このLGキーボードも特に不満はない。筆者は普段ATOKを使っているので少し慣れない部分もあるが、レスポンスも含めて十分だろう。

しかし、標準で「絵文字クイック」という、絵文字を素早く入力できるキーボードが画面左側に常時表示される。これは、絵文字をあまり使わない方には逆に邪魔なので、「LGキーボード」の設定から「非表示」にした方がいい。もちろん、絵文字を使う機会が多い場合には常時表示した方が便利だろう。絵文字クイックは左側だけでなく、右側に表示場所を変更することもできる。

また、「←」キーを長押しすると十字キーモードになるのは便利だ。

左図:左側に表示されているものが「絵文字クイック」。
右図:十字キーモード


左図:キーボードレイアウトは縦横画面それぞれに設定できる。
右図:Qwertyキーボードで、絵文字クイックを非表示にした場合。


《機能》

Optimus it L-05EにはOptimusシリーズならではの独自機能がいくつか搭載されているので、それについて紹介したい。

◆ホームアプリ

プリインストールされているホームアプリはドコモの「Palette UI」とLGエレクトロニクスの標準ホーム。Palette UIを使いたくない場合には「設定」→「ホームスクリーン」→「ホーム選択」から「ホーム」を選べばいい。もしくはGoogle Playから好みのホームアプリを探してインストールすればいい。LGのホームアプリでは、ホーム画面上のアイコンを長押しすると、スタイルを変更できる。アイコン画像を写真アイコンにしたり、サイズを変更できる。これは地味に便利。

左がdocomo Palette UI、右がLGのホーム。


左図:アイコンを長押しすると、サイズ変更の枠とアイコン変更のボタンが表示される。
右図:カレンダーアプリのアイコンのサイズを変更したところ。


◆Qスライド

Qスライドは「動画」、「インターネット」(ブラウザ)、「カレンダー」、「電卓」アプリを他のアプリと同時に画面に表示するマルチタスク・マルチウィンドウ機能で、透過度を変更することもできる。例えば、Chromeを起動中に電卓を表示したり、ブラウザを表示することができる。

このQスライドは特にChromeとインターネット(ブラウザ)の組み合わせでの利用が筆者としては便利だと思う。標準ブラウザの場合は、Qスライドでのブラウザとのダブル起動はできないので、Qスライドのブラウザとの組み合わせには別のブラウザを使う必要がある。Chromeでなくても構わないが、2つのブラウザを同時に画面に表示して使えるのは、情報の比較等の際に便利だ。

Qスライドのガイド


Qスライドで「インターネット」(ブラウザ)を表示したところ。ホーム画面上でもアプリ上(ここではChrome)上でも表示・利用できる。


左図:Qスライドウィンドウは透過度を変更できる。
右図:電卓も使える。


◆Qメモ

Qメモは画面をキャプチャーし、その上にメモを書くことができる機能。単にキャプチャー機能として使うこともできるし、手書きメモとして使ってもいい。さらに、手書きメモに関してはオーバーレイ表示をすることができるので便利だ。画面上にメモを表示したまま、操作をQメモから戻すことができるので、例えば電話番号をメモし、そのメモを表示しながら電話アプリを起動してダイヤルする、というような使い方ができる。

Qメモガイドと実際にメモを書いた例。


オーバーレイモードのガイドと、実際に操作している例。右図ではメモを表示しながら、ホーム画面のページを移動しようと左右にフリックしている最中。


◆カメラ

カメラはあまり特筆すべき特徴や機能はない。露出(「画面の明るさ」という項目)、ISO感度(最高で800)、ホワイトバランスといった基本設定はマニュアルでできる。シーン設定は「ノーマル」「ポートレート」「風景」「スポーツ」「夕日」「夜景」の5つが用意されている。フォーカスには「顔追跡」があるので、これはそれなりに便利に使える。また、ノーマルでの写真撮影に加え、HDR、パノラマ、VRパノラマ、連続撮影、ビューティーショットなども撮れる。さらに、シャッターは音声入力で切る事が可能で、例えば、「チーズ」や「スマイル」「撮ります」などの声で撮ることができる。

これらの機能は最近のスマートフォンでは標準的だが、基本的なものは全て押さえている。

一つ、変わった機能として、「タイムキャッチショット」がある。これは、シャッターを押す1秒前から数枚の写真を撮影し、その中から任意の写真を保存できる機能。意外と使えるので試してみてほしい。


◆その他の機能

他には画面を見ている間はバックライトの点灯を保持する「スマートスクリーン」機能や、省電力設定機能の「バッテリーセーブ」、バッテリーの持ちを良くするためのクアッドコア制御などの機能もある。

スマートスクリーン機能のガイドと省電力機能について


また、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信などの国内定番機能は問題なくサポートしているので、何か普通の機能が足りなくて困る、ということはないだろう。


《全体的な感想》

Optimus it L-05Eは良いコンパクトスマートフォンと言ってよいと思う。タッチキー、ディスプレイ、キャップレス防水、QスライドとQメモなどの魅力を持ちつつ、我慢できないほどの発熱もなく、そして目立った欠点がない。

パフォーマンスもかなり良く、ストレスを感じることはほとんどない。ストレージも32GBあるので、多くの方は不足しないはずだ。バッテリーに関しても、一般的な使い方では1日は十分持つ印象だ。あまりヘビーに使わなければ2日持つだろう。

筆者個人としては今までのOptimusシリーズの中では一番良いと思うし、今夏のドコモのラインナップの中でも地味ながらオススメ端末の一つだと思う。特に、5インチクラスの大型端末が大きすぎて嫌だという方には、有力な選択肢の一つになるはずだ。

様々なポイントがある程度高いレベルでまとまっている一方で、何か際立った特徴的機能があるわけではないので、夏モデルの中では地味な印象のOptimus itだが、実際に2年間使うとなると、安心して使えるはずだ。


第1回/第2回


【情報元、参考リンク】
LGエレクトロニクス/Optimus it L-05E製品紹介ページ

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