NECが中国のLenovoと交渉していた携帯電話事業の統合を見送る見通しになったと日本経済新聞が17日に報じた。同紙はあわせて、NECがスマートフォン事業から撤退し、携帯電話事業を大幅縮小し、従来型携帯電話へ特化させる方針だと述べている。
NECの携帯電話事業をカシオ計算機、日立製作所の事業と統合し、現在はNECカシオモバイルコミュニケーションズで開発を行い、「MEDIAS」ブランドでスマートフォンやタブレットを展開している。
しかし、3月下旬に朝日新聞などが、NECは今年度中にも携帯電話の自社生産を中止し、開発部門があるNECカシオモバイルコミュニケーションズを売却する方針だと報じ、その売却先の交渉相手にLenovoの名が挙げられていた。
ところが、今回の日本経済新聞の報道によれば、NECカシオモバイルコミュニケーションズへの過半出資について、Lenovoからの合意を得られなかったということだ。NECは今後も携帯電話関連の一部特許の売却は引き続き検討するとされるが、携帯電話事業を大幅縮小するという。
NECカシオモバイルコミュニケーションズの社員の大半はグループ会社に配置転換され、スマートフォン事業から撤退し、従来型携帯電話の展開に特化するようだ。従来型携帯電話は現在、通信各社から新モデルが登場しなくなっており、市場は縮小に向かっている。それでいて、スマートフォンよりも従来型携帯電話を望む層も多くおり、競争相手が少ない分、収益改善に繋がる可能性があるようだ。
なお、NECカシオがスマートフォンから撤退すると、国内メーカーでスマートフォンを開発・販売するメーカーはソニーモバイルコミュニケーションズ、シャープ、富士通、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、京セラの5社になる。
【情報元、参考リンク】
日本経済新聞
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