LTE/4Gエリア化率 <前回第1回調査(2013.3~4)との 比較> |
今回の調査は6月26日から7月15日にかけて全国47都道府県から1,793カ所の人の集まる場所を中心に、LTE/4G接続によるエリア化率と、実際にスマートフォンを使って接続した際の通信速度を調べた結果となる。
調査対象とした通信事業者及び端末は、NTTドコモ(以下、ドコモ)の「Xperia A」、KDDI(au)の「iPhone 5」と「HTC J One」、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」と「AQUOS PHONE Xx」の3事業者5機種。通信速度は速度計測アプリ「RBB Today Speed Test」を使って調べ、同地点で各3回計測し、その平均値を記録している。
結果、エリア化率はトップが98.6%のドコモ、2位がau(Android)の97.8%、3位がソフトバンクモバイル(iPhone 5)の93.9%、4位がau(iPhone 5)の84.4%、5位がソフトバンクモバイルのAndroidで80.4%となっている。
ドコモのXiとau 4G LTEのAndroidが頭一つ抜けている印象だが、その中でもドコモのエリア化率はやはり他社に先行して商用サービスを開始していることもあり、高いものとなっているようだ。なお、ドコモは前回調査に続き1位となった。
場所別に見ると、ホテル・宿泊施設、空港、官公庁、複合施設ではドコモのエリア化率は100%に達し、他社に比べて高い。一方、auのAndroidは駅や大学におけるエリア化率が高い。
次に通信速度をみていきたい。まずは下り(ダウンロード)速度からだが、トップはドコモで25.00Mbpsとなっている。ドコモは前回調査で16.06Mbpsのため、今回大きく改善したことになるが、日経BPコンサルティングはその理由に下り最大112.5Mbpsサービスのエリア拡大を挙げている。とはいえ、実際に都心部などの人の多い場所では25Mbpsも出ないだろう。今回の結果を見ると、様々な場所で20Mbps以上の速度が出ているが、一ユーザーとして筆者の体験としてはそこまでは出ないように思う。とはいえ、ドコモのXiの速度が改善傾向にあることは確かだろう。
そして2位は前回トップだったauのAndroidだ。速度は21.77Mbpsとなっている。以下、ソフトバンクモバイルのAndroidが21.36Mbpsで3位、auのiPhone 5が12.37Mbpsで4位、ソフトバンクモバイルのiPhone 5が11.87Mbpsで5位となっている。
各LTE/4G平均データ通信速度(ダウンロード) <前回第1回調査との比較> |
最後に上り(アップロード)速度の結果を紹介したい。
トップはauのAndroidで10.20Mbps。前回から連続でのトップとなる。auのAndroidは実際に都内でも10Mbps前後から20Mbps前後まで出るので、感覚的にも納得できるものだ。
2位はソフトバンクモバイルのiPhone 5で8.23Mbps、3位がドコモで6.72Mbps、4位がauのiPhone 5で5.35Mbps、5位がソフトバンクモバイルのAndroidで3.11Mbpsとなっている。
各LTE/4G平均データ通信速度(アップロード)<前回第1回調査との比較> |
前回調査ではauのAndroidがバランスで見ると一番良いように見えたが、今回の結果を見ると、ドコモのXiの速度が改善されてきているため、ドコモが総合的にもトップに立ったのではないだろうか。特にエリアに関してはドコモはFOMAのエリアもきめ細かく、かつエリア化率が高いので、この調子でXiのインフラ整備が進めば通信環境に関してはドコモがトップの位置を確たるものとするかもしれない。
ただし、あくまでも限定的な調査に過ぎないので、エリアによっても利用している端末によってもユーザーごとに実情は異なるだろう。
参考までに筆者は日頃、千葉県の船橋エリアから東京までを行き来するが、そのエリア及び筆者の状況に限って言えば、auのAndroidが今のところ一番速度が出ているので、メインのデータ回線としている。ただし、WiMAXエリア内であればデータ量制限がないのでWiMAXを優先して使い、auの予備にドコモを利用している。その予備にソフトバンクモバイルのiPhone 5という順だ。
【情報元、参考リンク】
・日経BPコンサルティング/プレスリリース
・日経BPコンサルが全国1000カ所でLTEエリア調査を実施。エリア化率トップはドコモ、DL速度トップはau Android