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【端末レビュー】IGZO搭載AQUOS PHONE ZETA SH-06Eのポテンシャルは?

今やシャープのスマートフォンはIGZO液晶のおかげで人々の興味をひいているようだ。それだけバッテリー駆動時間への興味が強いのだろう。今回はNTTドコモ(以下、ドコモ)の「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」を試す機会があったので、その話をしたい。

AQUOS PHONE ZETA SH-06E。省電力だが、やや表示にクセがあるIGZO液晶。


■IGZO液晶のメリットとデメリット

さて、IGZO液晶はどうやって省電力を実現しているのだろう? これはディスプレイ表示のリフレッシュレートを下げることで、表示の書き換えがないとき電力を下げているのだ。

こうして普通の液晶よりも消費電力を下げることができるIGZO液晶だが、マイナス要素がないわけではない。なぜなら、IGZOは普通の液晶と表示の特性が異なるからだ。正直、IGZOの表示は液晶ディスプレイとしてハイクオリティというわけではない。

「Xperia A」、「ARROWS NX」などと比較して、AQUOS PHONE ZETAの表示クオリティがベストだと言う印象はない。IGZO液晶は通常の液晶よりもややコントラストが低く、やや表示が白がかっている印象だ。SH-06Eの液晶は昨年の初代IGZO液晶搭載スマートフォンよりも改善されて進歩しているのだが、他社のトップモデルとの比較ではベストではない。

とはいえ、多くの人にとってはIGZOの消費電力の低さが、表示クオリティよりも魅力に写っているいるのだろう。


■光学手振れ補正対応のカメラ機能

SH-06Eの特徴の1つにカメラ機能がある。現在の日本国内のスマートフォンのなかで、光学式の手ブレ補正を搭載しているのは、「HTC J One」などを除くとシャープ製スマートフォンくらいだ。さらに、明るいF値1.9のレンズと相まって、暗い場所での撮影でほかのカメラよりも手ブレを抑えた撮影ができる。ちなみに有効画素数は約1,310万画素と、今のスマートフォンとしては普通な感じだ。

光学手振れ補正設定。やはり光学+電子手振れ補正は強力だ。

暗い場所で実際に撮影してみて、Exif情報を見てみると、以下のような感じ。暗い場所なので絞りは開放となり、カタログ値通りF1.9と表示されている。おかげで同じシチュエーションで撮影したXperia Aよりもシャッター速度がわずかに速くなっているのがわかる。これで光学式手振れ補正が効けば、Xperia Aより手振れが抑えられるはずだ。

また、ここまで暗いシチュエーションでなく、昼間の撮影でも、シャッターチャンスを見つけて急いでシャッターを切りたい場合などでも、光学手振れ補正があれば、より手振れを抑えてくれるはずだ。

SH-06EのExif情報(クリックして拡大)

Xperia AのExif情報(クリックして拡大)


■自分撮りが楽しい音声認識

SH-06Eのカメラ機能で気にいったのは自分撮りだ。インナーカメラは有効画素数約210万画素の割には甘い映像な気もするが、自分を撮りたいだけなけなので、それはあまり気にならない。

便利なのは音声認識操作だ。単にシャッターを切る(「シャッター」、「はい、チーズ」でシャッターが切れる)だけでなく、ズームインやズームアウトも音声操作できる。微妙な調整はできないが、音声だけでズーム操作できるのは面白い。

また、「カメラ切り替え」でインカメラ、アウトカメラの切り替えも可能だ。さまざまな操作が音声認識でできるので、楽しく自分撮りができる。

音声操作には音声認識をオンにする必要がある。

音声でズーム操作もできるカメラ機能。「ズームイン」、「ズームして」でズームイン、「ズームアウト」、「ズームもどして」でズームアウトする。


■バッテリーを重視するユーザーなら

バッテリー駆動時間2日以上と公称するAQUOS PHONE ZETAだが、普通のユーザーの使い方なら、確かに1日半ぐらいは使えそうだ。その意味ではバッテリー駆動時間を重視するユーザーにはいいスマートフォンだろう。

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
シャープ/AQUOS PHONE ZETA SH-06E製品紹介ページ

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