取材中、デスクに並べられた「MOVIE CARD」。 |
今回はこの「MOVIE CARD」を展開しているU-NEXT(ユーネクスト)にお邪魔して、このカードが一体どういうものなのか? そしてどのような戦略を考えているのか? 同社マーケティング推進本部コミュニケーション推進部部長の吉本氏と、事業統括本部事業戦略室マネジャーの木下氏に話を伺った。
左から木下氏、吉本氏の順。吉本氏は現在のタイトルの中では「アベンジャーズ」が一番好きだという。 U-NEXTの取材では前回も含めて応対して下さった方が皆さん様々な作品を視聴し、知識が多いことが印象的だ。 そのため、好きな作品について和気藹々と語り、楽しい取材になりがちだ。 |
≪「MOVIE CARD」って何だ?≫
全国のローソンで購入できる |
「MOVIE CARD」はこのU-NEXTのサービス上の一部の作品をプリペイドカード形式でレンタル提供するサービスであり、実店舗(現在はコンビニのローソンのみ)で購入できる点が大きな特徴だ。
ビデオオンデマンドサービスを普通に利用しようとすると、どうしても色々な手続きが必要だし、月額料金が発生したりするので様々な点で敷居が高い。しかし、ローソンでカードを買って、ちょっとした手順だけで視聴できるのであれば手軽だ。しかも、月額料金も必要ない。
現在販売されている「MOVIE CARD」の種類は基本的に映画、ドラマパックの2種類だ。ドラマパックは1つのシーズンをまとめたものになるので、一気に全話見たいときに便利だ。そして、「MOVIE CARD」のスタンドには「MUSIC CARD」というカードも並んでいる。「MOVIE CARD」は一定期間中だけ映像作品を視聴できるレンタル形式であるのに対して、「MUSIC CARD」では音楽データを購入できる。DRMフリー、320KbpsのAAC形式の楽曲データをダウンロード購入できる。
「MOVIE CARD」で提供される映画作品例。 |
「MOVIE CARD」で提供されるドラマ、「ドラゴンボールZ」の映画パック、 「MUSIC CARD」、準新作・旧作が7日間見放題のカード「7days」。 |
また、980円で準新作と旧作が7日間見放題のパック「7days」も用意されている。対象作品は13,000本以上なので、ゴールデンウィークなどの中長期連休中に準新作や旧作を一気に見るにはお得だろう。
980円で準新作・旧作 13,000本以上の動画が見放題の「7days」。 |
「MOVIE CARD」は随時新作が追加販売されるが、映画やドラマなどは1か月に1回程度の頻度で更新されている。これに対して、「MUSIC CARD」の場合は毎月新作がリリースされるとは限らない。いずれにしても、たまにローソンの「MOVIE CARD」コーナーに寄ってチェックしてみるとよさそうだ。
ちなみに3月には「ガール」、「CLOSER」、「ドラゴンボールZ」(映画)がリリースされている。「MUSIC CARD」は2月に倖田來未作品がリリースされている。
販売作品の選択基準についても伺ったところ、ドラマについては最新シーズンだけをリリースするのだという。これは古いシーズンの場合はレンタルビデオ店との価格競争が厳しいためだということだ。
ちなみに販売されている「ドラゴンボールZ」のカードは映画作品だが、過去の4作品をパックしている。これは3月30日公開の「ドラゴンボールZ」の最新映画のリリースに合わせたものだという。映画が公開されると、過去の作品のレンタル需要が上がる傾向があるからだという。木下氏によれば、この種の最新映画と連動した戦略は今後も続けていくとのこと。
ちなみに「ドラゴンボールZ」の過去映画4作品パックは1,000円で4つの作品が見られるので、コストパフォーマンスは悪くない。おまけとして特典カードもついているので、ファンにとってはコレクション・アイテムにもなる。
これらの「MOVIE CARD」「MUSIC CARD」にはおまけのカードがついてくる! |
ちなみに現在は「MOVIE CARD」は1枚ずつ買っていく人が多いそうだ。
また、この「MOVIE CARD」と「MUSIC CARD」はレジを通さないと有効にならないようになっている。万一盗まれたとしても、レジを通して処理しない限りカードが有効化されないので、盗難防止対策になるという。
≪購入方法と使い方≫
さて、作品を視聴するにはまずローソンでカードを買うことになる。下の写真のようなスタンドが全国のローソン(ローソンストア100は除く)の店内に設置されているので、まずは店内を探してみよう。お目当ての作品カードを見つけたらレジに持っていて支払いを行おう。
ローソン店内に設置されるスタンド |
購入したらカードの裏側にあるスクラッチの部分を削り、ギフトコード(PIN)を表示させ、同じくカード裏側に記載されたURLにアクセスする。
カードの裏面にはスクラッチ部分があるので、コインなどで削る。
ちなみに「MOVIE CARD」での作品の視聴にはU-NEXTのビデオオンデマンドサービスと同じシステムを使うので、それと同じ視聴環境が必要になる。当然ながらある程度高速なインターネット接続も必要だ。
アクセスしたウェブページには、「初めてPIN入力される方」と「ギフトコード(PIN)入力済みの方」というリンクがあるので、どちらかを選択する。以下は初めての場合の例だ。
ここではiPadからアクセスしたが、パソコンなどでも大丈夫だ。 |
まずはSTEP1で、ギフトコード(PIN)とユーザー登録に必要なメールアドレス、パスワード、生年月日、性別の4つの情報を入力する。ここで生年月日を入力するのはR指定コンテンツの条件をクリアしているか? の確認のためだという。
ギフトコード、メールアドレスなどを入力していく。 |
次にSTEP2では、STEP1で入力した情報と購入コンテンツの確認をして、先に進む。
入力した内容を確認し、次へ進める。 |
これで利用できるようになる。
購入コンテンツについての情報が表示される。視聴期限などを確認しよう。 |
次へ進めていくと視聴ページへ移る。画質は2つから選択できる。
≪「MOVIE CARD」のメリットとは?≫
普通のU-NEXTのビデオオンデマンドサービスと異なり、毎月の月額料金を払う必要がなく、見たいタイトルだけ見られるのは便利だ。しかも、ローソンで購入できるので、週末にちょっと買って楽しむというようなことができるのがいい。特に家の近くにレンタルビデオ屋がない人には便利なサービスだろう。
≪あとがき≫
ちなみに取材の帰りに編集長の長田MAXがU-NEXTの近所のナチュラルローソンで「ダークナイト ライジング」を買っていた。「うちの近所にはツタヤとかないんですよね」とか言いながら。会社帰りとかにも気軽にコンビニでレンタルビデオが買えるというのはいいものかもしれない。
左:ナチュラルローソンでも売っている。
右:「『ダークナイト』までは見たが『ダークナイト ライジング』はまだ」という長田MAXはちょうどよかったと購入。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
・U-NEXT/MOVIE CARDについて
・話題のビデオ・オン・デマンドサービス「U-NEXT」の会社に遊びに行ってみた!