シンプルスマホ 204SH。カラーはネイビー、シルバー、ピンクの3色展開。
■技術の粋を集めたスマホ
スマートフォンが普及している最近では高齢者向けのモデルも需要のある市場だ。ユーザーにとってやさしい端末というのは、逆にメーカーとしては高度な技術を使いやすい形で搭載しなければならず、開発の難易度が高い。このシンプルスマホはシャープが技術の粋を集めた端末だ。
■独自ボタンで使い勝手を向上
このシンプルスマホの特徴の一つは、独自ボタンによってユーザーがスマホ独特の操作を覚えることなしに、すぐに使えるというところだ。
まず、ボディ下部には「電話」、「ホーム」、「メール」の3つの物理ボタンが並ぶ。ホームは一般的端末のホームボタンと同じくホーム画面に帰ってくるためのボタンだが、メール、電話はそれぞれの機能を一発で起動するためのボタンだ。
さらに受信メールや不在着信があると、ランプが光って知らせてくれるという仕組みになっているのが気が利いている。
独自物理ボタンで操作性アップ。ボタンは光るようになっている。
■機能を集約したホーム画面
ホーム画面は3つのゾーンに分かれている。上段はカレンダーと天気予報、中段はカメラ、インターネット、地図、辞書、カレンダー、電卓などの機能を起動する大型ボタン。
そして、下段は「楽ともリンク2」機能で、よく使う電話番号を4つ登録しておける。このボタンには顔写真が使えるので、見てすぐ対象を判断できそうなのがいい。
ホーム画面 |
らくともボタンで相手を選んだ後、電話するのか? メールするのか? を選択したり、 相手からのメールを見ることができる。 |
■細部を拡大する「かんたんズーム」
ほとんどの画面では画面下部に虫眼鏡のようなボタンが表示される。これは「かんたんズーム」と呼ばれる機能で、これを使うと円が表示され、そのなかの情報が拡大表示される。この円はタッチで移動できるが、画面をスクロールさせたりしても円の位置は動かない。細かい字が見にくい人には便利な機能だろう。
「かんたんズーム」のボタンをタップすると拡大表示できる。
拡大表示の円形の枠は移動できる。
■「押す感覚」で独自の操作感を表現
高齢者がタッチでのボタン操作になじまないと考えたためか、この端末ではボタンを押して操作する演出をしている。タッチ画面のボタンは単純に触れただけではレスポンスしない。押す操作が必要なのだ。
言うまでもなく、現代のスマートフォンに採用されているタッチディスプレイでは圧力の変化を感知することはできないのだが、指で画面を押すと画面に指が触れている接地面積が変化する。その変化を検知してボタンが「押された」と認識するわけだ。
また、音声認識も可能で、使いたいアプリの名前を言うだけでアプリを起動できる。
音声操作例。 |
ブラウザを起動するか聞いてきた。 |
ブラウザを起動。 |
■独自性は表現できたか?
最近は多くのキヤリア、メーカーから高齢者向けのスマートフォンが出ているが、このシンプルスマホは、ユーザーの操作状況を想定して、シンプルに操作できる操作体系を考え、さらに複雑なハードウェアなしにユーザビリティを実現するなど、最適化、シンプル化に独自のアイデアを持っているのを感じる。名前通りのシンプルスマホで、高齢者が使っても使いやすそうだ。
以下、端末の外観写真などをいくつか掲載しておきたい。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/シンプルスマホ 204SH製品紹介ページ