左:一見ごく普通のスマートフォンにも見えるPadFone 2のスマホ部分。
右:Stationと合体させれば10インチタブレットとしても使えるPadFone 2。
現在、ASUSはPadFone 2に続き、SIMロックフリーでモバイル通信対応のタブレット「Nexus 7」も販売している。同社は通信キャリアに縛られないSIMロックフリー端末をリリースする戦略を拡大している。
このようなSIMロックフリー端末の増加の影響か、最近、「b-mobile」通信サービスを手掛ける日本通信が新しいサービスを開始した。それが6ヶ月プリペイドの「b-mobile4G 6ヶ月定額」だ。このサービスでは、6ヶ月間、1ヶ月あたり1GBのデータ通信をLTE回線で使うことができ、1GBの上限を超えた後は150kbpsで通信できる。6ヶ月で1万4900円の料金設定はコストパフォーマンスが高い印象だ。また、解約手続きなどの面倒なことがないプリペイドサービスは、新製品の回転の速いスマートフォンに向いている気がする。
Stationと合体したときの背面。中央にスマホをセットする。 |
SIMカードのセットにはピンを使う必要があるのでちょっと面倒臭い。 |
さて、最近のモバイル通信は4G LTEがポピュラーになりつつあるので、3G通信というと「低速なんじゃない?」とも思われそうだが、実用的にはそう不便ではないように感じる。「Hulu」のようなVOD(ビデオオンデマンド)サービスを利用したり、デジカメ画像や動画などの大きなファイルをアップロードするような人でなければ、3G通信で困るシーンはあまりない。さらに、日本国内の3G通信はなかなか高速だ。b-mobileの3G回線でも普通に1Mbps程度の速度が出るので、実用水準は満たしている。たとえば、北米でのLTEは通信状態の良いエリアでなければ、簡単に1Mbpsを切ってしまうので、北米と比較すると日本の3Gは本当に高速で実用性が高い。
さらに、この3G通信での大きなメリットに、バッテリーの駆動時間が長いことが挙げられる。スマホ単体で普通に1日使って(屋内ではWi-Fiを使用したとして)、バッテリーが半分程度しか消耗しないので、運がよければ2日間充電なしで使うこともできそうなのだ。このバッテリー駆動時間の長さは、実際に体験すると実に快適だ。今のLTE対応スマホのほとんどの機種では、1日フルに安心して使うのも難しいところがあるので、メンタル的な負担の低さが素晴らしい。
ちなみにPadFone 2はタブレットとなるStation側にもバッテリーを搭載しており、ドッキング時にはスマホ側のバッテリーを充電することもできる。
PadFone 2を使っていると、現時点ではスマートフォンにLTE通信を搭載するのは、バランス的にもまだまだ実験的な段階なのかもしれないなどと考えさせられてしまう。とか言ってると、最新技術バンザイな人たちから非難されるかもしれないが。
記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo、
ブログ:一条真人メモ
クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。
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本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!
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