NTTドコモ(以下、ドコモ)は4日、動画圧縮方式の一つである「HEVC」(High Efficiency Video Coding)で圧縮された動画をモバイル機器やPC等の機器で復号するソフトウェアを国内外の事業者向けに3月中に提供開始すると発表した。
HEVCはITU-T及びISO/IECの標準化団体がそれぞれH.265、23008-2として1月25日に国際標準規格として承認したものであり、従来から映像機器やモバイル機器等で広く利用されてきたMPEG-4 AVC方式の次世代規格にあたる。
従来のMPEG-4 AVC方式と比較し、同品質の動画を約半分のデータ量に圧縮できるため、インターネット配信される動画などに有効活用されることが期待される。
ドコモは今回、HEVCで圧縮された動画を様々な機器で再生させるための復号ソフトウェアを提供する。スマートフォンでのフルHD再生にも対応し、高効率でHEVC動画を復号できるので、コマ落ちなく滑らかな再生が可能とされる。
また、PCにおいてはフルHDの4倍の解像度に相当する4K(Ultra HD)動画の実時間再生にも対応している。
ドコモは今回の復号ソフトウェアをライセンス提供することによって様々な企業によるHEVC方式の導入開発を促進し、スマートフォンやタブレット向けの動画サービスの高画質化と通信ネットワークの負荷の軽減を目指したいとしている。
さらにドコモ自身としては同社が提供する「dビデオ」や「dアニメストア」などの動画サービスにもHEVCを取り入れる検討を進めていく。
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