Ascend D2 HW-03E。すっきりした明るい表示のディスプレイ。 |
今回のAscend D2は1.5GHzのクアッドコアCPU搭載ということで、動作はごくスムーズになった。そして、画面が約4.7インチと流行に乗って大型化されたので、前モデルの面影もない。残念なのは解像度がフルHDではなく、HD(720×1280ドット)に過ぎないところだが、実用端末としてはこれで問題ない感じだ。
そして、Ascend D2のポイントは2つ。ディスプレイが水滴クリアタッチパネルであることと、カメラにソニー製の最新映像素子を搭載していることだ。
あまり薄くはないボディ。 |
ツルっとした背面。 |
■水滴クリアタッチパネル
水滴クリアタッチパネルというのは濡れた手でも操作が可能なタッチパネルのこと。スポーツによって汗で濡れた手でもOKだし、防水端末なので、風呂に入りながら操作しやすいのもナイスだろう。
画面の表示クオリティは、ちょっとコントラストが低くて線が細い気もしたが、基本、明るくて見やすい。水滴クリアタッチパネルだから表示画質が低下するというようなことはなさそうだ。
水滴クリアタッチパネルの説明ビデオ。 |
■動画もHDRで撮影可能
カメラ機能は背面のメインカメラの有効画素数が約1,310万画素とハイレベルで、前面のサブカメラが約100万画素。「HDR」(High Dynamic Range)は1画面のなかで露出の差が大きいときに、複数画面の撮影をして、露出のバランスをとる機能だが、Ascend D2では動画撮影でもHDRが使えるのが大きな特徴だ。聞いてみたところ、ソニーの「Xperia Z」と同じ素子「Exmor RS for mobile」を搭載しているとのこと。例えば、晴れた日の屋外で明るい空、建物の影など明暗差の大きなシーンの場合、白飛びや影の潰れなどが起きやすいが、HDRを利用するとそれらを解消し、キレイな映像を残すことが可能だ。
カメラ機能 |
■高速起動は健在
前機種のAscendから搭載されている高速起動モードは継続採用された。例によって電源オフの状態から約5秒で起動するということなので試してみたが、ロック画面が表示されるまで8秒程度だった。もっともボタンを長押して電源オンをするので、長押しして起動シーケンスに入るまでに3秒掛かっているとも考えられるので、仕方のないところだろう。
ちなみに通常モードでの起動は29秒ほどだったので、8秒でも極めて速いのだが。この高速起動モードはユーザーの好みでオン/オフを切り替えることができるようになっている。
高速モードでの起動時間を測定したところ約8秒だった。 |
バッテリーは2,150mAhに大容量化。/td> |
■手堅い作り
前機種では弱点だったバッテリーは2,150mAhと大容量化されたので、特に問題はなさそうだ。当然、「Xi」対応機なのだが、ダウンロード最大112.5MbpsのLTE カテゴリー4に対応し、対応エリアでは高速通信が期待できそうだ。このあたりはイー・モバイル向けの「Pocket WiFi」シリーズを始め、モバイルWi-Fiルータを得意としているファーウェイらしく、通信機器としての足回りがいい感じだ。
Ascend D2は極端な個性があるわけではないが、前機種から長足の進化を遂げ、弱点が少なく手堅く実用性が高そうな端末に仕上がっていると感じた。
(記事:一条真人)
【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/Ascend D2製品紹介ページ