米NVIDIAは米国時間12日、米国防総省国防高等研究計画庁(DARPA)から、総額2000万ドルの組み込みプロセッサ・テクノロジ研究プロジェクトを受注したと発表した。この研究によって、自律型ビークルでのオンボード・センサのデータを収集・処理する能力が大幅に高まるものと見込まれている。
NVIDIAのアーキテクチャリサーチ担当シニア・ディレクターのスティーブ・ケクラー氏は今回の契約について次のように述べている。
「今回のプログラムで開発するテクノロジは、組み込みシステムの能力を一新し、自律型ビークルをもっとインテリジェントにして実用性を高めることができるでしょう。この研究を通じてNVIDIAは、政府関連アプリケーションにおいても消費者アプリケーションにおいても、モバイル・コンピューティングの進歩を推進したいと考えています」
DARPAは、米国防省の研究開発部門で、今回のプロジェクトは「PERFECT(Power Efficiency Revolution For Embedded Computing Technologies)」プログラムの一環として、現在の組み込みソリューションに対してエネルギー効率が75倍以上となるプロセッサの開発に5年契約で取り組むものとなっている。
現在の組み込みプロセッサは1ワットあたり約1ギガフロップスのパフォーマンス(1秒あたり浮動小数点演算が10億回)だが、プロジェクト・オスプレイというNVIDIAのプログラムでは低消費電力回路と超高効率のアーキテクチャ、プログラミング・システムを研究し、1ワットあたり75ギガフロップスを目指す。プロセス技術は現状の28nmから7nmと大きく進んだものになる予定。
最終的には現在の技術ではリアルタイムに処理できないほど多くのデータを地上車および航空機の監視システムとコンピュータビジョン・システムで収集・分析できるようになるという。
NVIDIAはこのプロジェクトを通して、政府関連アプリケーションのほか、消費者向けアプリケーションにおいても、技術の進歩に繋げたいとしている。
【情報元、参考リンク】
・NVIDIA
・DARPA PERFECTプログラム
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