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ソフトバンク、米通信事業者Sprint Nextelの戦略的買収を正式発表

左からソフトバンク 代表取締役社長 孫正義氏、
スプリント・ネクステルCEO ダン・ヘッセ氏
ソフトバンクは15日、米通信事業者Sprint Nextel(スプリント・ネクステル。以下、「スプリント」)を買収することを明らかにした。

ソフトバンクは同日、都内で記者会見を開催し、スプリントの事業に対して約201億ドル(約1兆5,709億円)の投資を行うことについて、最終的な合意に至ったと発表した。

同社がスプリントに投資する約201億ドルのうち、約121億ドル(約9,469億円)はスプリントの株主に支払われ、80億ドル(約6,240億円)はスプリントの財務体質の強化等に投じられる。

スプリントはVerizon Wireless(米国における携帯電話契約数シェア32%)、AT&T(同30%)に続く第3位の通信事業者で、シェアは16%。契約数は5,600万で、一方のソフトバンクは日本国内で3,950万の契約数を持つ。ソフトバンクはスプリントを子会社化することで、日本・米国合せてグループとして約9,600万契約を有する通信事業者になる。これにより、日米最大級の顧客基盤を持つ、巨大通信事業グループへ一躍浮上する。

モバイル通信事業の売上高ベースでは1月~6月期で、約2.5兆円となり、世界3位に浮上。トップは中国のChina Mobile(約3.3兆円)、2位はVerizon Wirelessで2.8兆円、3位にソフトバンク・グループが入る。

今回の取引は、スプリントの株主による株主総会における承認、競争法上の承認、連邦通信委員会による承認その他監督官庁の承認など、関係各機関による承認等が条件となり、最終的に2013年半ばには完了するものとみられている。ソフトバンクは取引終了後、スプリントの完全親会社となる新スプリントの株式の約70%を保有することになり、同社を子会社化する。

スプリントの子会社化について、ソフトバンクの代表取締役社長、孫正義氏は次のように述べている。

「今回の取引は、ソフトバンクがスマートフォンやLTE等の次世代高速ネットワークの知見を活用して、世界最大の市場である米国でモバイルインターネット革命を展開できる素晴らしい機会だと考えています。日本ですでに実証済みのとおり、ソフトバンクは既存事業者が大きな力を有していた市場に参入し、差別化された商品や革新的なサービスを投入することで、買収したモバイル事業の業績のV字回復及び飛躍的成長を実現させてきました。こうした革新の実績をスプリントの強力なブランド及び現地のリーダーシップと組み合わせることで、米国モバイル市場の競争を活性化させる前向きな一歩を踏み出すことができると確信しています」

一方、スプリントのCEO、ダン・ヘッセは次のコメントを寄せている。

「今回の取引はスプリントに改革をもたらすものであり、株主の皆様にとって直ちに価値を生み出すだけではなく、将来に向けて、より強力で財務的に強固となるスプリントのこれからの成長に参加いただくことができると考えています。今後、ソフトバンクとともに、日本におけるソフトバンクのLTE展開の成功例を学んで当社の高度化されたLTEネットワークを構築できること、カスタマーエクスペリエンスを改善できること、事業の回復を継続できることを大変喜ばしく思っています」










【情報元、参考リンク】
ソフトバンク

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