ソフトバンクグループのWireless City Planning(以下、WCP)は12日、同社が昨年11月より開始したAXGPネットワークの基地局数が6日に1万2,693局を突破したと発表した。AXGPネットワークのエリア拡大に努める同社だが、総務大臣より認定を受けた開設計画では今年度末で1万2,693局の基地局を設ける予定にあった。しかし、約7か月間前倒しでその目標を達成したことになる。
AXGPは、世界標準規格である「TD-LTE」と高い互換性を持つ通信規格で、WCPはこの規格の通信インフラ、サービスを提供している。そして、このインフラをソフトバンクモバイルはMVNO(仮想移動体通信事業者)として利用し、高速通信サービス「SoftBank 4G」を一般ユーザー向けに提供している。
「SoftBank 4G」は下り最大110Mbpsのサービスで、理論上は固定回線並みの環境になる。
ソフトバンクモバイルは「SoftBank 4G」向けにモバイルWi-Fiルーター「SoftBank 101SI」を販売中だ。101SIは、端末仕様が下り最大76Mbpsなので、「SoftBank 4G」の最大値を利用することはできないが、76Mbpsでも上限速度として十分に速い。
そもそもWCPは、会社更生法の適用を受けているウィルコムのXGP事業を2010年12月に承継し、XGP規格を高度化させ、急ピッチでエリア拡大を進めた。
8月末時点で、502の市区町村においてAXGPのネットワークが利用可能となっており、2012年度末(2013年3月末)には全国政令指定都市における人口カバー率を100%とする計画だ。
なお、WCPのAXGPインフラを利用して「SoftBank 4G」を提供中のソフトバンクモバイルだが、今秋以降にLTEサービスも開始する予定だ。
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