ドコモ夏モデルGALAXY SⅢ SC-06Dの詳細＆端末ファーストインプレッション 後編 ～進化したスピードキング～

NTTドコモ向けスマートフォン「GALAXY SⅢ SC-06D」の詳細＆端末ファーストインプレッション記事の後編では、5月16日に開催されたNTTドコモの新商品発表会の場で展示されたデモ機を実際に触ってみた印象をお伝えしたい。

GALAXY SⅢ SC-06D

なお、端末の詳細は前編でチェックしてほしい。

ドコモ夏モデルGALAXY SⅢ SC-06Dの詳細＆端末ファーストインプレッション 前編

※以下、記事執筆は一条真人に変わります。ここまではGaApps。

サムスン電子の「GALAXY S」シリーズと言えば、ハイスペック、ハイスピードでAndroid端末界のスピードキングだ。今回、その最新機種であるGALAXY SⅢ（SC-06D）に短時間だが触れる機会があったので、そのファーストインプレッションをお送りしたい。

≪外観の変化と感触≫

無骨にハイスペックというか、ゴツゴツした印象があった今までのGALAXY Sだが、今回のGALAXY SⅢはかなり瀟洒な印象を受ける。

角などもより丸みを帯び、前面、背面もなめらかな曲線で形成される。2100mAhという大容量バッテリー搭載にもかかわらず薄いボディは持ちやすく、持った感じは好印象ではある。9.0mmという薄さはAndroid端末のなかでも最も薄い部類であり、この薄型化には4.8インチという大画面化も働いているのだろう。

ボディカラーはホワイト（Marble White）とブルー（Pebble Blue）の2色がある。ブルーは光の加減でブラックっぽくも見え、粗い粒子が反射して光の加減でさまざまに印象を変えてオシャレだ。僕が買うならブルーを選ぶだろう。とにかく、ルックスは今までのGALAXY Sシリーズの系統とは大違いと言っていい。

ただし、バックパネルを開けると、背面カバーのあまりのペラペラさにびっくりする。これで強度は大丈夫なのか？　と少し心配になる。全体に見て、今までのGALAXY Sシリーズの骨太感はない。

ディスプレイは例によって有機ELで720×1280ドットの解像度を持つ。発色は癖がなくニュートラルな好印象で、GALAXY SⅡ（SⅡは480×800）よりも進化しているが、iPhone4SのRetinaディスプレイと比較すると解像感に不足感がないでもない。最近の新機種では、この解像度のディスプレイを搭載したものは多いが、これはアプリのチューニングを期待してのことなのだろうか？　何にしても、GALAXY Sシリーズが横並びスペックでは面白くない。

≪タッチフィーリング≫

クアッドコアCPUを搭載すると予想されたのに対して、箱を開けてみるとデュアルコアで少しがっかりした。クロックは1.5GHzへとアップし高速化されているにしてもだ。

しかし、実際に触ってホーム画面をスライドさせるだけで「進化したな」という印象を与えてくれる。今までのGALAXY SⅡが単に「速い」という表現だとすれば、GALAXY SⅢはよりリニアでユーザーの感覚を反映したレスポンスという印象だ。全体の動きが驚異的にスムーズなのに驚く。シルキーなフィーリングで、このあたりも「デザイン・フォー・ヒューマン」ということだろうか？

ちょっと気がかりだったのは、画面下部の操作ボタン（メニューキーと戻るキー）の表示だ。これは下部をタッチしたときだけ表示されるというもので、通常は表示されないのがオシャレだが、素早く操作しようとすると戸惑うことがある（※常時表示の設定があるかもしれません。GALAXY SⅡではありました）。

モーションセンサーを使い、ボディを動かすことで操作できる「Motion UX」も健在だ。この機能は便利は便利だが、個人的には動作を覚えるのが面倒臭い気がしないでもない。

これに対して、インカメラによってユーザーの目の動きを検知して動作を変える「スマートステイ」はいい感じだ。たとえば、一定時間操作しないとディスプレイをオフにするように設定していても、この機能をオンにしておけば、ユーザーの視線を検知している間はディスプレイがオフになることがない。

≪総評≫

GALAXY SⅢはカタログスペックではわかりにくい大幅な処理速度の進化と、人間の使いやすさへの配慮、外観の洗練に驚かされる。スペック的インパクトは薄いが、力自慢のスポーツマンが大人になって、社交性とスマートさを身に着けたような熟成を感じる。


以下、その他の写真。

前編へ

（記事：一条真人）

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/GALAXY SⅢ SC-06D製品紹介ページ