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政府、今夏の電力需給見通しと節電対策を発表。需給ひっ迫時は警報を発令。緊急時には携帯電話の「緊急速報メール」も活用へ

政府は18日、同日午前中に実施された電力需給に関する検討会合の結果、今夏の電力需給対策を決定し、その内容を発表した。政府は今夏の電力需給見通しについて、4月23日から5月12日まで計6回に渡って第三者の専門家等をまじえた検証を行ってきたが、特に関西電力管内における今夏の電力需給について、昨夏の東京電力管内で想定されたピーク電力不足よりも厳しい状況になる恐れがあることが確認されたとしている。



さらに、関西電力管内以外においても、九州電力、四国電力、北海道電力管内など、多くの地域で電力需給のひっ迫が見込まれるとした。

そこで今夏の電力需給対策として、主に3つの方針が提示された。

1つは関西電力管内における電気の使用制限令等の検討を行うこと。2つ目は関西電力、九州電力、北海道電力及び四国電力管内において、万が一に備えたセーフティネットとしての計画停電の準備検討をすること。3つ目は中部電力、北陸電力、中国電力管内の需要家に対しても、一昨年比でマイナス5%程度の数値目標を伴う節電を要請し、融通電力をできる限り確保することだ。

これらの方針をもとに具体的な対策が検討、提示された(詳細は公式発表資料を参照)。あわせて、万一需給がひっ迫した際の対応策も発表されている。

計画停電については実施しないことが原則としてあるものの、万一に備え、関西電力、九州電力、北海道電力、中国電力管内において計画停電の準備が進められる。仮に実施する場合、1回の停電時間は2時間程度に抑えられる予定で、1日に複数回の停電が実施されることはできる限り避ける。また、計画停電実施時にはあらかじめグループ分けやスケジュールが告知される予定だ。

それは回避できない場合の話だが、電力需給がひっ迫する恐れがある場合にはまず、ひっ迫が想定される電力会社管内に「電力需給ひっ迫警報」が発令される。報道機関や地方公共団体等の協力を得て、緊急節電要請が出される。同時にひっ迫する電力会社への最大限の電力融通を他の電力会社へ要請する。対策をスムースに実施できるよう全国各地域において、緊急時の節電のためのネットワークも整備する。

しかし、これらの対応を実施しても需給見通しが一定の水準以下とならない場合には、計画停電を回避すべく、緊急避難的な措置としてより直接的な節電要請を発信する。通信各社の協力の下、需給がひっ迫する恐れのある電力会社管内の携帯電話(スマートフォン/フィーチャーフォンなど「緊急速報メール」対応機種)に対して一斉に「緊急速報メール」を配信し、周辺の電気機器の使用を至急停止することを要請する。

ただし、「緊急速報メール」の位置づけについては随時見直しが行われる見込みで、より適切な対応ができるよう検討されていく。

いずれにしても今夏の電力需給対策においては「緊急速報メール」の活用も盛り込まれているため覚えておきたい。

【情報元、参考リンク】
国家戦略室/電力需給に関する検討会合(第6回)・エネルギー・環境会議(第8回)合同会議

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