「タクシー」と「スマートフォン」というワードからは、一般ユーザー向けのタクシー配車アプリなどが連想されがちだが、SMARTはユーザー向けのアプリ/システムではなく、タクシー事業者側のシステムだ。
従来、タクシーの配車管理には専用のシステム/タクシー無線が使われてきたが、SMARTはそれに取って代わる新しいシステム。携帯電話向けのソリューションの開発・構築・運用を手掛けるリアライズ・モバイル・コミュニケーションズが開発したシステムで、ソフトバンクモバイルのスマートフォン「X02T」(東芝製)を各車両に配備し、配車管理を行う。
SMARTのシステム概要図 |
フジタクシーはSMARTが搭載されたX02Tを昨年11月に500台導入した。
SMARTにより、従来と比べ、配車時間が最大約10分の1に短縮され、混雑時などにおける配車不能が解消されるなどの改善がみられた。さらに、X02Tに搭載されたGPS機能を活かし、車両の位置、実車・空車の状況などが配車センターのシステム上で手軽に確認できるようになったことで、配車先に一番近い車両を配車することもしやすくなった。
タクシー配車の待ち時間が大幅に短縮されることになり、迎車の注文も増えたという。
これら業務効率化の効果はもちろん、システム導入にあたっての低コストも大きな魅力とされる。従来の専用システムよりも安価に導入でき、システムのアップデート・管理もしやすい、という特長もある。
なお、SMARTの場合はWindows Mobileを搭載した「X02T」を端末として利用しているが、他のプラットフォームのスマートフォンへの拡張も検討されている。
配車センター側管理画面例:配車打診画面 |
タクシー車両側画面 |
【情報元、参考リンク】
リアライズ・モバイル・コミュニケーションズ/プレスリリース