今回の「タダスマ」は、イー・アクセスのMVNO(仮想移動体通信事業者)としてEMOBILE(イー・モバイル)の通信網を利用したサービスとして提供される。提供端末はファーウェイ製の「Pocket WiFi SII」(S41HW)で、イー・モバイル向けと同じハードウェアだ。ただし、ソフトウェア、コンテンツの面では一部仕様が異なる。
「タダスマ」の利用にあたっては端末の購入代金、初期事務手数料、基本使用料が無料だ。
また、Pocket WiFi SIIではテザリングを利用することも可能だが、それに関しても追加料金などは必要ない。月額2,980円でデータ通信がし放題のサービスとなる。しかし、月のデータ通信量が5GBを超えた場合には、当月末までの通信速度が最大128kbpsに制限されるのでその点には注意したい。
通信に関するその他の注意事項では、Winny、WinMX、Shareなどのファイル交換ソフト、SecondLife、CABALなどのオンラインゲーム、Windowsファイル共有、グループウェアなどの一部のソフトウェアでの通信は不可とされている。一方、YouTube、ニコニコ動画(ニコニコ生放送など一部利用できない場合もある)、Ustream、TwitCastingなどの動画サイトの閲覧やSkype、Google Talkなどは利用可能となっている。
「タダスマ」が低価格を実現できた理由には広告表示の存在がある。また、契約期間が長いことも、一般的な携帯電話契約とは異なる点なので紹介しておきたい。
まず、契約期間が3年と、他社の例と比べても1年多い期間が設定されている。途中解約した際の契約解除料は12か月以内の場合で20,000円、24か月以内では15,000円、36か月以内では10,000円だ。最初の3年契約を満了した後は1年契約へ移行し、契約解除料は10,000円となる。
広告に関しては、端末のロック解除時とメーラーの起動時に画面に表示されるようになっている。
この広告から生ずる広告収益が格安の料金体系を実現できた理由となっている。
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音声通話は利用できないものの、Skypeなどを使った通話は可能なので、それらを代替手段として利用していくこともできる。
「タダスマ」ならではのその他のサービスでは、キャリア形成機能として、就職活動を支援するウェブサイト「Carrer Rec」が標準搭載されている。メールの質問に回答していくとエントリーシートが完成し、企業からのスカウトメールが届く。「学割サービス」も導入予定で、「タダスマ」と提携しているショップや施設が学割料金で利用できる特典が使える。
さらに、「タダスマ」ユーザー限定の学生にとってのおトクな情報も配信される。
なお、支払方法はクレジットカード限定なので、利用したい方は事前にカードを用意しておく必要がある。
申込みは「タダスマ」特設サイトから可能だ。商品の発送は5月初旬から行われる予定。
https://tadasma.com/
もう1点特筆事項があり、「タダスマ」は契約回線が増えると月額利用料が安くなるように設定されている。25,000回線で2,900円、5万回線で2,800円、10万回線で2,700円、20万回線で2,600円になる。すなわち、利用者数が増えればそれだけ安く利用できるようになるということだ。
【情報元、参考リンク】
タダスマ特設サイト
オーシャナイズ/プレスリリース