HTC One X |
同地では翌27日からモバイル業界の展示会「Mobile World Congress 2012」が開催されるため、前日にあたる26日に各社はプレスカンファレンスを実施している。主な端末メーカーは同日、様々な新商品を披露しており、HTCもクアッドコア・プロセッサを搭載するHTC One Xを始めとする3機種を発表した。
まず、HTC One Xは米NVIDIAのモバイル向けプロセッサ「Tegra 3」を採用している。
Tegra 3は4 Plus 1のプロセッサで、Plus 1の部分は省電力用の「コンパニオンコア」と呼ばれる特殊なコアになっている。負荷の低いときには通常のコアを使用せず、コンパニオンコアのみのシングルコア駆動となることで電力消費を抑える構造だ。一方、負荷が高いときにはクアッドコアを活かし、高速性能を誇る。
プロセッサの駆動周波数は1.5GHz。さらに、新しい12コアのGPUを搭載することで、1080pのフルHD動画をスムースに再生できるほか、ゲームなどでの豪華なグラフィック表示も可能となっている。特にHTCは次に出すハイスペック端末の性能を最高クラスにすべく、Tegra 3を採用したとしている。
同社のCPO(Chief Product Officer)、小寺康司氏は次のように述べている。
「Tegra 3搭載のHTC One Xは、消費者に必ず満足いただける体験を提供することができます。次に出すスーパーフォンは最高のものにしなければならないとHTCでは考えていました。だから我々はNVIDIAとの提携を選んだのです」
また、NVIDIAのモバイル事業担当ジェネラルマネージャー、Michael Rayfield(マイケル・レイフィールド)氏は次のように述べている。
「TC社はモバイル機器に関して世界トップクラスのイノベーティブなメーカーの地位まで急速に上り詰めました。HTC One Xは、世界トップクラスの携帯電話メーカーならこのような製品を作ってくれるだろうという期待に背かない製品になっています」
再び基本的な仕様の紹介に戻りたい。
OSはAndroid 4.0で、プロセッサはNVIDIA Tegra 3、ディスプレイは4.7インチ、解像度1280×720、内蔵メモリは1GB RAM、32GBストレージ、ネットワークはHSPA/WCDMA(850/900/1900//2100MHz)、GSM/GPRS/EDGE(850/900/1800/1900MHz)に対応する。ただし、HTC One XにはLTE対応モデルもラインナップされる予定で、その場合はプロセッサが米Qualcomm製のSnapdragon S4になる。このプロセッサはデュアルコア1.5GHzだ。
メインカメラには有効画素数約800万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用する。裏面照射型CMOSセンサーは夜間など暗い場所でも明るく撮影できる能力を持つ。その上、従来のスマートフォンよりも44%も明るいF値2.0のレンズが搭載される。カメラ性能にも注力されている。
前面サブカメラの有効画素数は約130万画素。
Wi-Fi(無線LAN)はIEEE802.11a/b/g/n準拠で、Bluetoothは4.0をサポートする。また、近距離無線通信技術「NFC」(Near Field Communication)にも対応する。
端末のサイズは約134.36×69.9×8.9mmで、重さは約130gだ。
続いてHTC One Sは1.5GHzのデュアルコアプロセッサを採用したスマートフォンだ。こちらもAndroid 4.0、そして最新のUI「HTC Sense 4」を搭載する。HTC Sense 4はHTC One Xも同様だ。ディスプレイサイズは4.3インチ、解像度は540×960で、端末のサイズは130.9×65×7.8mm、重さは約119.5gとなっている。
メインカメラは有効画素数約800万画素、サブカメラは約130万画素となっている。
最後にHTC One Vだが、この端末が最もスペックの低い、普及帯向けモデルとなっている。プロセッサはシングルコアの1GHz、ディスプレイは3.7インチ、解像度480×800、端末のサイズは約120.3×59.7×9.24mm、重さは約115gだ。
各端末の詳細はすでに公開されている製品紹介ページで確認できる。
【情報元、参考リンク】
HTC One X製品紹介ページ
HTC One S製品紹介ページ
HTC One V製品紹介ページ