050 plusのAndroid向けアプリ
これらのIP電話は、携帯電話に比べて通話料がはるかに安価なのが特徴です。Wi-Fi接続なら音質も悪くなく、常用できます。
◎表1. 3分間話した場合の料金
※1 タイプXi(NTTドコモ)、プランZシンプル(au)、ホワイトプラン(ソフトバンク)の場合
※2 NTTドコモ宛ての場合。au、ソフトバンク宛ての場合は56.7円
≪「スマホdeひかり電話」で携帯/固定を1つの電話機で利用≫
ひかり電話は、NTTの光回線(フレッツ光など)を利用したIP電話サービスです。一般の固定電話と同じように、地域ごとの市外局番から始まる電話番号が割り当てられ、固定電話から同番移行することも可能です。このため、しくみはIP電話ですが、固定電話のように利用できます。さらに、固定電話には3分8.4円、携帯電話には1分16.8~18.375円と安価に電話をかけられます。
スマートフォンを、無線LAN(Wi-Fi)経由でひかり電話の子機として利用することは、非公式ながら以前から可能でした。今年の夏頃からは、「スマホdeひかり電話」という名称で正式に対応をうたうようになりました。
スマホdeひかり電話では、1台のスマートフォンだけで、出先は携帯電話、自宅は安価な固定電話を利用できます。スマートフォンの電話帳が、固定電話でも利用できるため、とても便利です。
スマホdeひかり電話について詳しくは次のURLを参照してください。
http://flets.com/hikaridenwa/smartphone/ (NTT東日本)
http://flets-w.com/wi-fi/scene/smartphone.html (NTT西日本)
スマホdeひかり電話は、次のような環境で動作します。
◎表2. スマホdeひかり電話が正式にサポートする組み合わせ
なお、保証外ですが、上記の組み合わせ以外でも利用できる場合もあります。たとえば、NTT東日本管轄の筆者宅ではフレッツ光ネクストではなく、旧タイプのBフレッツのマンションタイプと市販の無線LANルーターの組み合わせで、利用しています。ちなみに、ひかり電話ルーターは「RV-230SE」(NTT東日本)。無線LANルーターは「Aterm WM8700N」(NEC)をアクセスポイントモードで使用しています。
▲▼利用するには、ひかり電話ルーターの設定(上図)と
アプリ「AGEphone」の設定(下図)の内容を合わせる
▲電話番号をダイヤルすると、「AGEphone」(ひかり電話)でかけるか、
「電話」(携帯電話)でかけるか尋ねられる
なお、スマホdeひかり電話は、自宅(ひかり電話ルーター設置場所)でのWi-Fi接続が必要です。次に紹介する050 plusのように出先で利用することはできません。
≪どこからでもIP電話をかけられる「050 plus」≫
前述のひかり電話など、ブロードバンド回線を使ったIP電話は、通常、その回線や接続業者でしか利用できません。基本的に自宅でのみ利用できます。
一方、050 plusは、回線や接続業者を選ばないIP電話サービスです。スマートフォンやパソコンなどのさまざまな機器を使って、さまざまな場所から電話をかけられます。月額315円(初月無料)で050から始まる電話番号が割り当てられ、提携するIP電話には無料、固定電話には3分8.4円、携帯電話には1分16.8円と安価に電話をかけられます。
Skypeなどでも、一般の固定/携帯電話に安価に電話をかけることができますが(Skype auを除く)、050 plusの最大の利点は、相手に発信者番号が通知されることです。Skypeなどでは非通知となるため、電話に出てもらえない場合があります。
携帯電話パケット(3G)、無線LAN(Wi-Fi)の両方に対応しています。ただ、3Gでは回線品質によって、音声が聞こえなかったり、途中で切れたりします。トラブルを避けるには、自宅や公衆無線LANスポットなど、Wi-Fiが利用できる場所で利用しましょう。
050 plusについて詳しくは次のURLを参照してください。
http://050plus.com/
▲相手が提携するIP電話で無料の場合はその旨表示する
050 plusには、標準で留守番電話機能が備わっています。アプリが起動していない場合でも、留守番電話センターが伝言を預かり、着信通知のメールが送られます。
▲留守番電話センターで伝言を預かるとメールが届く。
伝言を聞くにはメール内のリンクをタップする
≪Wi-Fi接続で着信するには≫
Androidの標準設定では、待ち受け時はWi-Fi接続を切断します。これではWi-Fi接続ではIP電話を着信できなくなります。着信できるようにするには、「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fi設定」→メニューボタン→「詳細設定」→「Wi-Fiのスリープ設定」を「スリープにしない」に変更します。
▲「Wi-Fiのスリープ設定」を「スリープにしない」に変更する
≪050 plusでの接続エラー「9911」を回避するには≫
Android上の050 plusは、Porxy DNS機能を備えるWi-Fiルーターとの組み合わせでは、「9911」というエラーを起こして通話ができません。Proxy DNSではWi-FiルーターがDNSサーバーの代わりをします。DNSサーバーを、不具合が生じないGoogle Public DNS(8.8.8.8、8.8.4.4)などに変更すると解決します。
▲「9911」エラーが生じて通話できない
不具合が生じているWi-Fiルーターに接続したときだけ、DNSサーバーのIPアドレスを変更するには、ネットワーク設定を自動で変更するアプリ「Wifi Static」を使います。
●Wifi Static
無料。指定したWi-Fiルーターに接続したときに、ネットワーク設定を変更できる。
事前に不具合が生じるWi-Fiルーターに接続してから行うと、以下のように簡単に設定できます。
▲「Add configuration」をタップ
▲現在のWiFi接続を元に設定するか尋ねられたら「Yes」
▲APに現在のSSID「wimax_nomap」が設定される
▲IPアドレスとDNSの設定を変更
最後のところ、Androidスマートフォンに割り当てるIPアドレスについては、利用環境に応じて調整してください(画面の「IP address」と「Gateway」とで、最初の3つの数字が、必ず同じになるようにしてください)。
設定が完了したら、再起動するなどしてWi-Fiを接続し直します。すると、050 plusが利用できるようになります。