≪Gmailなら即時配信で、大量のメールを容易に管理できる≫
本来、「Gmail」アプリは、Googleが提供するメールサービス「Gmail」の専用アプリです。が、後で紹介する裏技を使うことで「○○○@gmail.com」以外の一般のパソコン用メールも扱うことができます。
もちろん、パソコン用メールは、裏技などを使わなくても「PCメール」アプリで扱えます(機種によっては「PCメール」ではなく、「メール」や「Eメール」という表記の場合もあります)。しかし、PCメールの代わりにわざわざGmailを使うことには、次のようなメリットがあります。
◇プッシュ配信
AndroidのGmailでは、メールが即時配信されるため、すぐに受け取れます。
◇多数の機器からアクセス可能
パソコンやタブレット、別のスマホなどからもアクセスできます。
しかも、ある機器で読んだメールは、別の機器でも既読になります。下書きフォルダなども機器間で共有します。たとえば、パソコンで途中まで書いたメールを、外出中にスマホで続きを書いて送信することができます。
◇7GB超と大容量
Gmailは無料にも関わらず、7GB超と大容量です。たいていの人なら、ここ数年分のメールをすべて保存しても余裕でしょう。しかも、当初は1GBだったのに、どんどん増えてきました。
さらに、有償ですが(20GBあたり年間5米ドル=400円弱)、最大16TB(16384GB)まで容量を追加購入することも可能です。
◇メール管理がとにかく簡単!
これについては、次で詳しく説明します。
≪すべてのメールを「アーカイブ」≫
とくにGmailをおすすめしたいのが、面倒くさがりの人や、片付けが苦手の人です。これまでメール管理といえば、多数のフォルダを用意し、振り分けルールを作成して、フォルダごとに分類・管理するものでした。Gmailでは、このような手間をかけなくてもメールを管理できます。
Gmailでは、届いたメールは、読んだり返事を書いたりしたのち、すべて「アーカイブ」して、大容量ストレージに蓄えておくだけでよいのです。後で必要になったメールは、Googleのウェブ検索譲りの高性能な検索機能を使って、すぐに見つけ出せるからです(もちろん、分類・管理することでさらに便利に使うことも可能です)。
アーカイブすると、メールは受信トレイから消えます。このため、受信トレイには、未読や返事が必要なものなど、処理が必要なメールだけを残しておくとよいでしょう。一方、アーカイブしたメールは、受信トレイからは消えますが、「すべてのメール」を選ぶことで表示できます。
もちろん、不要なメールは削除しても構いません。しかし、不要だと思って削除してしまったメールが、後で必要になって慌てたことはないでしょうか。Gmailは大容量です。必要か不要か悩むぐらいなら、とにかくアーカイブしてしまう方が簡単です。
▲アーカイブの操作は、メールの本文画面から行える(左)。
また、メールの一覧画面では、メールを1つでもチェックすると操作ボタンが現れる(右)
≪数年前のメールも数秒で検索≫
アーカイブ機能で大量に蓄えたメールを活用する手段が、Gmailの強力で高速な検索機能です。
AndroidのGmail上の受信トレイは、初期設定では過去4日分のメールしか同期しませんが、検索は、これまでアーカイブしてきた膨大な量のメールすべてに対して行われます。しかも、Googleの高性能なクラウド上で行われるため、数年前のメールも、ほんの数秒で見つけ出します。
▲メールの一覧画面で、メニューボタンを押して「検索」をタップ。
すると、検索窓が開くので、キーワードを入力(左)。
2年前のメールもわずかな数秒で表示する(右)
このように、Gmailでは、わざわざ手間をかけて、メールをフォルダごとに分類・整理する必要はありません。メールをそのままアーカイブしておけば、どのようなメールも、強力な検索機能ですぐに探し出せます。
≪「優先トレイ」で重要なメールだけ通知≫
AndroidのGmailはメールを受信するたびに、ステータスバーに通知を表示したり、通知音を鳴らしたりできます。しかし、メルマガでも何でも受信するたびに、通知を表示するのでは煩わしいでしょう。通知を、友人・知人からのメールといった重要なメールだけに絞りたいなら、「優先トレイ」を活用しましょう。
「優先トレイ」とは、Gmailのシステムが重要なメールを自動的に選び出してくれる機能のことです。システムが不要なメールを自動的に抜き取ってくれる「迷惑メールフィルター」の逆の処理です。迷惑メールフィルターと同様、学習することで、より正確に判断するようになります。
▲重要と判断されたメール(左)と、そうでないメール(右)。
重要メールには件名の下に黄色のマークがつく。
判断を修正したいときは、メニューボタン→「重要マークを付ける/外す」をタップする。
修正内容を元に学習機能が働く
▲受信トレイ(左)と優先トレイ(右)。
優先トレイでは、件名の下に黄色のマークがついた重要メールのみを表示する。
トレイを切り替えるには、画面左上のトレイ名をタップする
優先トレイだけ通知するには、次のように設定します。メルマガなどでは通知せず、重要なメールが届いた時だけ通知するようになります。
▲Gmailアプリ上でメニューボタンを押す→「その他」→「設定」
→使用中のGoogleアカウント→画面下の方の「通知するラベル」をタップ(左)。
「同期ラベルの通知設定」が開いたら「優先トレイ」をタップ(右)
▲「優先トレイの通知」で「メール着信通知」をチェック(左)。
必要に応じて「着信音」や「バイブレーション」を設定し、バックボタンで戻る。
同様に「受信トレイの通知」を開いて「メール着信通知」のチェックを外す(右)
≪「gmail.com」以外のメールを送受信する裏技≫
Gmailでは、「◯◯◯.ne.jp」や「◯◯◯.co.jp」といったGmail以外の外部メールも管理することができます。Gmail自体が、POPやSMTPといった標準手順を使って、外部のメールサーバーにアクセスし、メールを送受信します。
設定もさほど難しくはありません。パソコン用メールソフトに設定する内容を、代わりにGmailに設定するだけです。パソコンからウェブ版のGmailにアクセスして、次のように設定します。
▲設定を始めるには、①設定アイコン→「メール設定」→②「アカウントとインポート」
→③「自分のPOP3メールアカウントを追加」とクリック
▲受信サーバーを設定する。①メールアドレス
②ユーザー名、③パスワード、
④POPサーバー名、⑤ポート番号、⑥セキュリティ方式を入力。
⑦「はい」を選択し、送信サーバーの設定に移る
▲①氏名 |
②「SMTPサーバー経由」、③SMTPサーバー名、④ポート番号、 ⑤ユーザー名、⑥パスワード、⑦セキュリティ方式を入力。 |
確認メールが届いたら、リンクをクリックして設定を有効にする |
▲①外部のメールアドレスが追加されたら、
最後に、②「メールを受信したアドレスから返信する」をチェック
Androidスマートフォン側では、追加の設定は必要ありません。メールを送信する際は、次のようにすることで、送信元のメールアドレスを「◯◯◯.ne.jp」や「◯◯◯.co.jp」にすることができます。
「▼」をタップすると、ウェブ版Gmailで設定したアドレスを表示するので、
送信元にしたいアドレスを選ぶ
この裏技を使えば、日頃利用している「◯◯◯.ne.jp」や「◯◯◯.co.jp」といったメールアドレスでも、これまで説明してきたGmailのメリットを活かせます。