米Adobe Systemsは9日(米国時間)、Android(アンドロイド)及びカナダのResearch In Motion製PlayBookのブラウザ向けFlash Playerの開発を終了すると発表した。これにより、モバイルブラウザ向けFlash Playerの最終メジャーバージョンは11でストップすることになり、12以降が登場することはなくなった。ただし、今後もバグフィックスとセキュリティ・アップデートの提供は行われる。
現在の世界のスマートフォン市場ではAndroidとiOS(iPhone)の2強による戦いにシフトしてきているが、iOSはFlash Playerをサポートしていない。そのため、Flash Playerの有力なモバイルプラットフォームはAndroidということになり、AndroidにとってもFlash PlayerはiOSにはない魅力の一つとされてきた。
Adobeは、デスクトップ向けのFlash Playerの開発は今後も継続するが、モバイル向けの戦略ではAdobe AIRとHTML5へ注力していくことになる。Adobe AIRについては、それを使ってネイティブアプリを作成する動きが拡大することを期待し、HTML5に関しては、今後デスクトップ、モバイルの両プラットフォームで広く普及する可能性が高いことから、これまで以上に力を入れて取り組んでいくことになるようだ。
なお、Adobeは体制の見直しの一環として北米などで約750人の従業員の削減も行う。Flashを取り巻く環境のみならず、IT業界全体においてもスマートフォンやタブレットの台頭によって大きな動きが生じる重要な時期に差し掛かっている。
【情報元、参考リンク】
Adobe Blog/Flash to Focus on PC Browsing and Mobile Apps; Adobe to More Aggressively Contribute to HTML5
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