しかし、新聴覚スマートフォンには、新開発された音声振動素子が搭載され、それを使って音を伝える。音声振動素子が駆動すると、スマートフォンの端末全体がやさしく振動する。その端末を耳に触れさせるだけで、耳内にて振動が音に変換され、音が聞こえる。
耳に触れた振動が耳の中で音に変換されるということは、耳栓やイヤホン、ヘッドホンなどで耳が塞がっていても関係ないということになる。振動さえ伝わればいいからだ。例えば耳栓やイヤホンをしている場合は、それらより内側で振動が音に変換される。ヘッドホンのように耳全体を覆ってしまうものの場合は、ヘッドホンにスマートフォンの筐体を接触される。すると、ヘッドホンのボディが振動し音へ変換され、聞こえる。
仕組み(KDD報道発表資料より) |
音声振動素子を搭載した新聴覚スマートフォンは、従来の骨伝導スピーカー搭載品よりも使い勝手がよいので、将来的な期待感が強い。特に工事現場や騒音の大きな場所での利用には威力を発揮する。
CEATECでも多くの来場者が展示ブースに集まり、新聴覚スマートフォンを試していた。
非常に興味深い技術なので、CEATECの会場に足を運ぶ予定の方はチェックしてみてほしい。
【情報元、参考リンク】
GAPSIS/KDDI、音声振動素子を搭載したスマートフォンの試作品をCEATECで展示へ。耳に触れるだけで聞こえる。耳栓やヘッドホンをつけたままでもOK