低消費電力のリン光有機ELディスプレイの技術を始め、有機ELに関する莫大な数の特許を保有する米Universal Displayは23日(現地時間)、韓国Samsung Mobile Displayと、有機ELに関する特許ライセンスの供与及びディスプレイを構成する部材供給に関して合意に至ったと発表した。
Samsung Mobild Displayは、小型有機ELディスプレイ市場を事実上ほぼ独占するシェアを持つサムスン電子グループのメーカーだが、次世代有機ELディスプレイの開発に向けて、Universal Displayの協力を得ることになった。Universal Displayは低消費電力で動作するリン光有機EL(以下、UniversalPHOLED)に関する技術をはじめ、有機EL関係で多くの特許を保有する。
特にUniversalPHOLEDは従来の有機ELに対して最大で4倍程度エネルギー効率が良いため、この技術を活かすことで、ディスプレイの消費電力を大幅に低減することが可能と期待される。
Samsung Mobilg DisplayはUniversal Displayから特許ライセンスの供与を受け、有機ELディスプレイに採用する発光材料などの部材供給も受ける。有機ELの発光材料には様々なものがあるが、Universal Displayはこの分野に関する技術も多く保有している。
スマートフォンやタブレットを始め、モバイル機器に搭載できるバッテリー容量は端末のモバイル性を考慮すると必然的に限られてくるため、プロセッサ、OSを始めとする基幹部品やソフトウェアに加え、ディスプレイ周りでの消費電力の低減が重要な課題だ。有機ELは液晶ディスプレイと比較すると十分消費電力が低いとされるものの、今後さらなる低減が可能であればそれに越したことはない。
しかし、各社によって液晶ディスプレイの技術開発も進んでおり、いずれのディスプレイにおいても消費電力の低減は今後進んでいくことが期待される。
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Universal Display/プレスリリース(PDF)
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