読売新聞は2日、富士通が、東芝と設立した携帯電話事業の合弁会社「富士通東芝モバイルコミュニケーションズ」(以下、富士通東芝)を2012年前半にも完全子会社化する方針を明らかにしたと報じた。これは東芝が携帯電話事業から手を引くことを意味し、残念ながら撤退ということになる。
富士通東芝の出資比率は80.1%が富士通、19.9%が東芝となっていたが、東芝の保有する19.9%の株式を富士通が買い取る。富士通東芝の携帯電話端末は現在、NTTドコモとKDDI向けに提供されているが、富士通本体でNTTドコモ向けを、富士通東芝でKDDI向けを開発する体制となっており、将来的には富士通本体の事業と統合し、コスト削減を図る形に落ち着くようだ。
今後、「REGZA Phone」のブランドが残るのかどうかなど不明な点もあり、国内携帯電話市場においては非常に大きな動きとなる。
国内携帯電話市場のメーカー別シェア(2011年1月~3月。IDC調査)では1位がシャープ、2位が富士通東芝、3位がApple、4位がパナソニック、5位が京セラという並びで、シャープと富士通東芝の差はわずか1.5%だった。シャープが23%で富士通東芝が21.5%。シャープを僅差で追いかける状況だった富士通東芝に大きな体制変化が生じることで、今後の争いへの影響も大きいだろう。
【情報元、参考リンク】
読売新聞/東芝、携帯電話事業から撤退…富士通に売却へ
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