イメージ(TDKプレスリリースより) |
今回量産が開始されたパネルは2.4インチサイズで、透過率は40%、輝度は150cd/m2。ディスプレイの表面からは表示内容のほか、背景が透けて見えるが、裏面からは表示内容が見えにくい特徴を持つ。具体的な表示エリアのサイズは36.0×47.9mm。生産はTDKマイクロディバイスが担当し、月産1万個で量産が進んでいる。
シースルータイプのディスプレイには韓国勢も取り組んでおり、透過型液晶パネルの開発および量産が一部スタートしている。こちらも背景が透けて見えるタイプ。
今回のTDKの製品はパッシブマトリクス駆動方式の有機ELを採用している。パッシブマトリクス駆動方式は有機ELの素子を発光させるための駆動方式の一つで、縦方向および横方向の電極ラインを網のように構成し、ラインごとに画素を駆動させる。一方、韓国サムスン電子製スマートフォン「GALAXY S」などに採用されているSuper AMOLEDはアクティブマトリクス駆動方式を採用している。アクティブマトリクス駆動方式は画素一つひとつをTFT(薄膜トランジスタ)を用いて駆動させる方式のこと。
TDKが3月に量産を開始させたパネルは2.4インチのQVGA解像度品なので、スマートフォンでの利用には物足りないが、将来的な開発と量産は期待したい。
【情報元、参考リンク】
TDK/プレスリリース