ソフトバンクモバイルは15日、2011年夏商戦向けの新商品発表会について、従来のような大規模なイベントを開催することを自粛すると発表した。端末自体の開発は発売に向けて順調に進められているとのことだが、発表は粛々と行われていく予定だ。具体的な発表方法は詳細が決まり次第アナウンスされるとしている。場合によっては同社公式ホームページ上での公開とプレスリリースの発行のみという可能性もあるかもしれない。
なお、理由は3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響だ。大地震発生から1ヶ月が経過したものの、深刻な被害状況、被災者が置かれた厳しい状況、いまなお収まることのない余震、そして福島第一原発の状況など、被災地をはじめ直接的な被害の少ない関東圏在住の方にとっても落ち着かない日々が続いている。加えて、今夏懸念されている電力不足問題への社会的取り組み方針及び対応など、企業・団体・個人問わず平時とは異なる状況だ。
携帯電話事業者としては例年であれば5月には夏商戦向けの新商品発表会が開催され、市場が賑わう季節だ。
しかし、NTTドコモは4月の発表会開催を取りやめ、5月へ延期した。例年であれば5月開催が常だが、今年はスマートフォン市場の盛り上がり、商品サイクルの短縮化を受けて4月に前倒しの計画だったという。だが、結果的に震災の影響を考慮して5月開催となった。
そして今回、ソフトバンクモバイルも大型発表会の自粛を決めた。そもそも発表会自体の開催が未定となり、どのような形で新商品が公開されるのかわかっていない。
残るはKDDIの動向だが、ライバル2社が少なからず震災の影響で計画変更をしたことを考えると、何らかの影響があるかもしれない。
とはいえ、今年の各社の夏モデルには魅力的なラインナップが揃うことが期待されている。Androidスマートフォンもようやくこなれてきた印象があり、夏モデルでは操作性や動作性能に不満の少ない、かつ機能豊富なモデルがラインナップされるはずだ。それだけに発表会の自粛や延期は、それを心待ちにしていたユーザーにとっては残念な話でもあるが、震災の影響を考慮すると致し方ないこともあり、当面はソフトバンクモバイルからの詳細発表を待ちたい。
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