米Amazonは現地時間22日、独自のAndroidアプリストア「Amazon Appstore for Android」をオープンした。Amazon Appstoreはパソコンなどのウェブブラウザからアクセスできるウェブ版ストアの他、Android向けのクライアントアプリも提供されている。クライアントアプリはAndroid Marketではなく、野良アプリ(開発者がAndroidマーケット外で独自に配布しているアプリ)の形で同社のサーバーで配信されている。ダウンロードはこちらのリンク先から可能。
ただし、Amazon AppstoreのクライアントアプリをインストールするにはAndroid端末側で事前の設定が必要だ。ホームスクリーンでメニューキーを押し、「設定」→「アプリケーション」と進み、「提供元不明のアプリ」の項目のチェックボックスをオンにする。この設定をしないと野良アプリをインストールすることができない。
Amazon Appstoreは数あるサードパーティ製アプリストアの中でも強力な存在になる可能性を秘めており、オープン前から注目を集めていた。その理由は同社が世界中に莫大な数のユーザーを抱え、クレジットカード情報の登録データを持つからだ。Amazon Appstoreで有料アプリを購入するのはAmazonにアカウントを持つユーザーであれば実に簡単だ。クレジットカード情報を新たに登録し直す必要なく、いつも使っているAmazonアカウントでログインしておけばいい。
さらに、同社の通信販売サイトで商品選択の際の参考にされている5つ星によるレビューシステム、該当アプリをダウンロードしたユーザーが購入した他のアプリの紹介、レコメンド機能なども盛り込まれている。
そして最大の特徴は、「Test Drive」機能の提供だろう。
これはユーザーがアプリを購入/ダウンロードする前に気軽にお試しできる機能だ。一部のアプリではウェブブラウザからアクセスすれば、アプリのお試しデモが利用できる。FlashとAndroidのエミュレータを使って実現した機能で、ユーザーにとっては嬉しいサービス。
また、Amazon Appstoreではアプリの販売価格を決める権利がAmazonに委ねられている。同社はアプリのデベロッパーの意向に関わらず、自らの判断で有料アプリの期間限定無料キャンペーンなどを実施する事が可能だ。もちろん、無料販売された場合でもデベロッパーには希望小売価格の20%は支払われる。通常販売の場合は販売価格の70%がデベロッパー側の取り分だ。
オープン記念として、フィンランドの開発会社Rovio Mobile製のパズルアクションゲーム「Angry Birds Rio」が通常価格0.99ドルのところ、無料で提供されている。キャンペーン期間は僅か1日だけだが、同様の無料キャンペーンをAmazonは毎日行っていく。これは「Today's free app of the day」という企画で、ユーザーがAmazon Appstoreを毎日チェックする動機になるかもしれない。
なお、残念ながらAmazon Appstoreのサービス提供は現時点では米国のみで、日本のユーザーがアプリを購入することはできない。しかし、クライアントアプリのダウンロード/インストールは可能だ。どのようなものか試してみることはできるので、関心のある方は下記リンクからダウンロードしてみて欲しい。
【情報元、参考リンク】
Amazon Appstore for Androidのクライアントアプリ
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