ドコモサポートデスク上海 |
第5回までは上海Androidの会の会長を務める中尾氏が執筆された記事でしたが、今回はドコモチャイナ総経理、石井良宗氏に記事をお寄せ頂きました。初の記事ということもあり、まずはドコモサポートデスク上海について紹介して頂いています。今後も中国Android雑記では上海Androidの会のメンバーの方々による様々なコラムが提供される予定です。
それでは、コラムをお楽しみ下さい。
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ターチアハオ(大家好)。NTTドコモは、中国の上海市内にドコモサポートデスク上海を開設しています。ドコモサポートデスク上海(以下サポートデスク上海)ではドコモユーザのローミングや充電、帰国時のドコモ携帯予約などのサポートを行っています。
また、シャープが中国で発売したTapas OS(アンドロイドベース)を搭載したシャープSH8118Uや、日本語で入力できるノキアE63などの中国現地携帯を販売しています。
サポートデスク上海の三つのお役立ち
サポートデスク上海は、地上492メートル、100階に展望台がある上海環球金融中心(森ビル)の2階にあります。2009年10月のオープン以来、2010年の上海万博期間中を含め多くのドコモユーザや上海に長期滞在する日本人の皆様にご来店いただいております。
サポートデスク上海はNTTドコモの中国現地法人であるドコモチャイナ社が運営しています。同社の本間雅之副総経理がサポートデスクの運営全般を統括しています。店頭では山田孝店長以下、日本語も堪能な現地スタッフ計6名が年中無休で対応しています。
左写真:左からドコモチャイナ副総経理の本間氏、店長の山田氏、副店長の江成氏。
右写真:左から陳さん、王さん、顧さん。
サポートデスク上海では主に三つのお役立ちをご提供しています。
1) 海外ローミングサポート
2) 中国現地の日本語ケータイ販売取次(スマートフォンを含む)
3) 日本へ帰国する方へのドコモ携帯予約サービス
また上記以外にも、無料の充電ボックスや現地SIMカードのお取次ぎ、現地携帯向けのアプリケーションのご紹介なども行っています。
サポートデスク上海は、日本人が旅行や長期駐在で中国に来る前後での海外ローミングサービスや、中国での滞在中における日本語ケータイ、および帰国時には携帯予約サービスをご提供し、日本人の中国におけるライフサイクルに合わせて、全ての利用シーンでお役に立ちたいと日々活動しています。
海外ローミングやドコモ携帯予約サービス
中国には多くの日本人観光客やビジネスパーソンがドコモの携帯を持って渡航してきます。ドコモ携帯を中国に持っていくと、海外ローミングサービスで日本にいる時と同じような感覚で携帯を利用できます。
ただ、時には海外パケホーダイを適用する中国側のキャリア(チャイナユニコム)の選択方法や、スマートフォンでの設定方法が分からないなど、海外ローミングに伴う複雑な操作に戸惑うユーザもいらっしゃいます。サポートデスク上海ではこのような海外ローミングに関する様々なお困り事を解決するサービスを行っています。
また、中国で長期駐在をする日本人の多くは赴任時に日本で利用していた携帯電話契約を解除しています。このため、駐在が終わって帰国する際には携帯の新規契約をする需要があります。サポートデスク上海では日本のドコモ最新携帯のモックや総合カタログを用意し、主要な日本の空港到着時にすぐに携帯をお渡しする「帰国者向け携帯事前予約サービス」を提供しています。
加えて、新規契約時にご利用いただく「おかえりハッピークーポン」(5,250円あるいは10,500円の割引)もサポートデスクでお渡ししていますし、中国本土、香港、マカオ、台湾であればクーポンを無料で郵送しています。
サポートデスク上海 山田孝店長(談)
「サポートデスク上海には、上海で携帯電話を含む貴重品の盗難にあったり、紛失したお客様も来店されます。異国の地でトラブルに遭うとショックや不安が大きく、『何をすればいいか分からない』というお客様がほとんどです。そのようなお客様へもサポートデスクでは最大限のサポートを提供するよう心がけております。
以前貴重品一式の入ったバッグの盗難にあったお客様には、サポートデスク上海で携帯電話の中断手続きはもちろん、現地の警察や日本総領事館への連絡や取次ぎ、クレジットカードの中止手続き、充電器貸出し等のサポートなどを行いました。
全ての手続きの終わったこのお客様が帰国される際にわざわざサポートデスク上海までお越し下さり、『海外でこんなに親切にしてもらえる場所があるなんて思わなかった。本当にありがとう』と感謝のお言葉をいただいたのが印象的でした。今後も“海外ならでは”の親切丁寧な対応を心がけていきます」
シャープの中国スマートフォンも販売
サポートデスク上海では2010年3月から日本語を入力できる携帯販売をスタートしました。中国ではスマートフォンが発売されるまでは中国語とアルファベットの入力しかできない携帯ばかりでした。そこでSymbian60で動く日本語IME「松茸」を搭載した「日本語ケータイ」ノキアE63を発売、QWERTYキーでメールの入力が簡単で価格も2100元(約26,250円)とお手頃なことからヒット商品となりました。
左図:Nokia E63、右図:メール入力
その後ノキア携帯を中心に「日本語ケータイ」の機種を増やしてきました。また、「日本語ケータイ」上で日本語のニュースやお天気をテロップでご覧いただけるiチャネルサービスも提供しています。
2010年11月から、シャープが中国で発売したTapas OS(アンドロイドベース)を搭載したシャープSH8118Uを発売しました。中国に滞在する日本人にとって「シャープブランド」が浸透しているせいか、SH8118Uはたいへん好調な売れ行きです。2011年2月時点でも入荷待ちの状態で、ご予約のお客様が多くいらっしゃいます。
シャープ SH8118U |
中国で「日本語ケータイ」販売No.1を目指す
「中国にいても、日本語ケータイで日本語のテキストをやり取りする」、以前は難しかったことが今では簡単にできるようになりました。特にiPhone以降スマートフォンが普及し始め、日本語入力ソフトを搭載しやすくなりました。サポートデスク上海ではアンドロイド向け日本語IME「Simeji」の開発者であるAdamrockerさんにも同意を得て、中国製のアンドロイドベース端末に「Simeji」を搭載するようお勧めしています。
このように、サポートデスク上海では日本語を入力できる携帯やスマートフォンを「日本語ケータイ」と位置づけ、中国で「日本語ケータイ」販売No.1を目指しています。そのためには単に日本語ケータイをご用意するだけではなく、アンドロイド関連のさまざまなアプリケーションやサービスも一緒にご紹介しています。
サポートデスク上海 江成兼治副店長(談)
「多くのアンドロイドアプリの中でも日本人に好評なのが、上海の地下鉄路線図を一覧できる“上海地下鉄”です。各駅の始発・終電時間だけでなく駅周辺の地図も閲覧でき、上海で地下鉄を利用する方は必携です。
また日本、中国、アメリカのニュースを簡単にチェックできるアプリ“ギュー・ニュース”も人気です。これは日本語での閲覧が可能で、かつカテゴリ別に分けられているので見たいジャンルのニュースをすぐに探し出せます。
このようにスマートフォンの機能やアプリが充実していく一方で、端末の操作が難しくなって困るお客様も次第に増えてきました。中には自分で会社用のEメール転送設定に2時間費やしてもできずデスクに来店、サポートデスク上海のスタッフが10分で設定完了すると、『こんな事なら最初からデスクに来れば良かった』というお客様もありました」
また、最近では企業ユーザ様からもさまざまなご要望が増えてきました。特に2010年度は中国電信から日本語入力可能なブラックベリーが発売されました。サポートデスク上海でも「日本語ケータイ」販売No.1を目指す一環として、法人向け営業チームを作りブラックベリーをパッケージで販売しています。また、出張時のネットアクセスのためHSDPAのWiFiルータもご提供、もちろんWiFiルータ用SIMカードも併せて販売しています。
読者の皆様が上海にご旅行やご出張でいらっしゃる時には、ぜひドコモサポートデスク上海にお立ち寄り下さい。ツァイチェン(再見)。
記事執筆者プロフィール
石井良宗(John Ishii)
ドコモチャイナ<都客夢(上海)通信技術有限公司>総経理
ドコモサポートデスク上海
中国ビジネスのホットな話題を取り上げ、簡単な解説を加えながらユーザーの方と中国ビジネス情報をシェアするブログ「Skipper_John(石井良宗)の中国ビジネス・ブログ」も運営。
ドコモチャイナ<都客夢(上海)通信技術有限公司>総経理
ドコモサポートデスク上海
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